音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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ボニー・ジェームス@サクラメントラディソンホテル

行ってきましたーっ!!!! 生ボニー・ジェームス!!!!!!!
9月7日、ボニーがサクラメントまで来てくれたんです。

登場してサックスの音が出た瞬間、「音にオーラが!!!!」

というのも大げさなんですけど、なにしろ会場が野外で、盆踊りみたいな感じの特設会場なんです。PAは今回とてもよかったと思うけれど、やっぱり野外ですから、ライブハウスとは違います。でもそれなのに、ボニーが吹くサックスの音がひゅ〜って流れてきたら、鳥肌がたつようなインパクトが。
生音がどっしり、しっかり、明瞭に鳴っているから、マイクを通して野外でのコンサートなのにあんなに説得力があるんでしょう。

この人のテナーには、独特の官能的な魅力が…とよくいわれます。といっても非常にエレガントなんですよね。どうしてあんな音が出せるんだろう、あの不思議な魅力の正体は何なんだ、といつも思っていましたが、ひとつ発見がありました。

ライブのときに、ボニーがひとつの音を二分音符、そう、おそらく1〜2秒伸ばしているときに、ふぅ〜っと大きくして、ひゅ〜っと小さくすることがありました。いわゆるクレッシェンドとデクレッシェンドですけど、その音量の変化が、まるで…アールデコの家具の猫足だとか、コントラバスのシルエットを思わせる見事な曲線を描いているんです。たった1音でここまで聴き手を魅了する人って…。

しかも今回、ボニーは終盤でソロを吹きながら客席乱入をやってくれたんですっ!!!! 携帯カメラを持ったおばちゃん軍団が群がっていて、あと一歩近づけませんでしたが、でも2メートルぐらいの至近距離でちょっとの間でも生音を聴けたので大満足。

それと驚いたのがボニーの若々しいフットワークでした。吹いている最中にリズムをとりつつちょっと踊るみたいにくるくる回りながらステップを踏んでいて、なんかダンサーみたい。漠然と30代だと思っていましたが、今回調べたら、もう40代後半なんですよねえ。雰囲気がフレッシュで、ほんとに若々しくて、素敵。

客席乱入のあと携帯に撮れたボニーの写真を嬉々として見せ合ったり、通路に出て踊りだす黒人のおばちゃん軍団に、心の中で「うんうん、ボニー素敵ですよね、見る目ありますよ」とエールを送りました。

細かい点でいくつかメモ。

新作のヒット曲「ザ・トータル・エクスペリンス」、やってくれました。が、なぜかお客さんの反応がいまいち。踊れるR&Bっぽい曲のほうがウケてました。黒人のお客さんの割合がいつになく多くて、3分の2ぐらいを占めていたのですけど、それと関係があるのかどうか??

ボニーの使用楽器は、ソプラノ、アルト、テナーでした。たっぷりした響きを堪能できたのはテナーでしたけど、ソプラノも軽やかで非常に素敵でしたね。

ドラムの人、名前が聴き取れませんでしたが非常によかったです。32分音符をチキチキチーっと超高速で刻んでハイハットで入れるところなんか、木の葉が震えるそよ風みたいで、繊細な奥行きが出ていました。キーボードやベースの人もかなりうまかったです。













シャイン
シャイン
ボニー・ジェームス, エステロ, ポール・ジャクソンJr., ダレル・スミス, ジョージ・デューク, ジョニー・ブリット, トニー・メイデン, クレバー・ジョージ, アレックス・アリ, リル・ジョン・ロバーツJr.