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音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

セミナースケジュールはこちらです。 山本美芽オフィシャルサイト

パットメセニー、6月11日(金)すみだトリフォニー

海外のジャズ・フュージョン

パットの来日にあわせて、日本に一時帰国しました!!! というのは嘘なんですが、ちょうどビザ更新の一時帰国とパットの日本公演がうまい具合に日程が合いまして、聴いてきました! 生の「オーケストリオン」!!!!!!

いまちょっと慣れないパソコンで打っているので手短に記しますと・・・

ネタばれありますのでご注意ください。

最初のほうは、ギター1本での即興風でしたが、Jamesなどの古い曲をやっていました。たぶんどれもパットのなつかしいナンバーだったのでしょう。

30分ぐらいギター1本で演奏、たぶんバリトンギターを使っていたと思います。ピカソギターの曲もありましたが、それからハイハットのシンバルが規則的に刻むのとあわせて1曲。このシンバル君は自動演奏しているわけですね。そこからさらに、舞台後方の布がじゃーんと取られて、ドラムセットを壁に貼り付けたような壮大なセットがお目見えしました。そしてアルバム「オーケストリオン」のナンバーが開始。アルバム1曲目が私は一番好きなんですけど、あの曲がこの日のコンサートでは最高潮の盛り上がりだった瞬間のような気がしました。その後も、いくつか過去のアルバムからオーケストリオン用にアレンジしたものを演奏してくれて終了しました。

パットがMCでマイクを手に取り、アーユークレイジー?と、ワッツゴーインングオン? という2つの質問をたくさんされる、と延べ、ソレノイドというシステムが楽器を動かしてくれていると説明してから、即興がどのように可能か聴いてくれといって、ギターを弾くとそれとユニゾンでピアノとマリンバが鳴る様子がわかるような形で演奏を始めました。

おそるべき同期ぶりで、どういう仕組みになっているのか本当に不思議ですね。終演後に舞台に楽器を見に行くと、想像以上の膨大なパーカッション類がラックからぶら下がっていてびっくりでした。確かに、メセニーグループのコンサートって、フォルティッシモになった瞬間の音圧がすさまじく、それがオーケストラ的なうるさくないけれど圧倒的に包まれるような音量と音質で、それを今回もやはり感じる瞬間があったのですけれど、これだけ何十個もパーカッション類を鳴らしていれば、そりゃ、あの音は出るかもなーと納得しちゃいました。

メセニーのひとり即興演奏にオーケストラがついてこれるようにくっつけたのがオーケストリオンなんだなと妙に納得でした。その場で思いついたフレーズを同時に何個もの楽器で弾くのは、どんなバンドでも不可能で、このオーケストリオンがあってはじめて可能なんですものね。

このアルバムだけでは終わらないような気がしました。

最後の最後にエレキギターを出して弾いてくれて、ああやっぱりこの音を聴くとパットのコンサートに来たって実感が湧くなと嬉しくなり、そこで今回のコンサートではエレキギターを使っていないんだと気付きました。アコースティックばかりなんですよね。私はもう少しエレキギターが多い方が好きかなあ。

そうそう、your ears enable us PLAY と、パットが言っていました。クレイジーという人がいても、支持してコンサートに集まる聴衆があってこそ、音楽ができるのだと、彼がひしひしと感じていることが伝わりました。

私も今回のコンサートに参加するのはけっこうハードルがいっぱいあって、子連れでアメリカから日本に飛び、ホテル暮らしをしながら必死に錦糸町まで駆けつけ、終演後はまた猛ダッシュでステイ先に戻り、いやはや無事に行ってこれてよかった。機材一式を抱えて来日し、時差ボケの残る状態でアルバムを聴きこんだ聴衆の期待に応えるステージをするっていったいどれほど大変なことか、新たに感じ入った次第です。