音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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ショパン練習曲10の4

最近、少しずつ譜読みしているのがショパンの練習曲作品10の第4番です。これは本当にいろんな人が弾いていて、それぞれかっこいいなあ〜ってほれぼれしていたんですよね。

ブルーノート小曽根真さんがセミナーやったときに、ジャズのノンレガートなタッチとクラシックのレガートなタッチでひきわけてひくれたのがあまりに見事だったし、「のだめカンタービレ」でのだめがコンクールで弾いていたときに、嫌そうに弾いていたのも印象深かったし。

シャープが多い、音があちこち飛ぶ、臨時記号は多く、譜読みがしんどい。何度かトライしては「やめとこう」となっていたんですが、最近ちびちびと練習していたら、きのう、ようやく、最初の2ページがゆっくり通せました。やったぁ〜!!! 本当は学生時代にやっておきたかったけど、やってなかったものはしょうがない。秋の発表会に間に合わせるのは無理かもしれませんが、あと4ページ、いってみよう!!

エチュードって本当に名曲の宝庫なんですが、私は学生時代に全曲はとても終わらなくて、そのままになってしまいました。3度のエチュードとか、10の1とか、とにかく難しくて有名なものを制覇したいという欲はまったくないんですが、ばりっとかっこいい曲を弾けたら自分がすっきりするだろうなというのがあるんですよね。10の4は、右手と左手の両方に細かい動きと広範囲なアルペジオと、オクターブと、ユニゾンと、いろいろ出てきて、1曲だけでもけっこういろんな要素が多くて栄養のバランスならぬテクニックのバランスが良いエチュードだと思います。なにより曲がかっこいいですから!

あまり録音は研究してないんですが、持っているものでは、ルガンスキーのCDが気に入っています。

ユーチューブで探してみたら、リヒテルの演奏はテンポが死ぬほど速くてびっくり!!!! ちょっとこれは速すぎでは・・・超高速戦車??

アルゲリッチ1966年、これもかーなーり速い。リヒテルほどじゃないですけど。タッチが強靭で、しかも音がきれい。エキサイティングで、細かいところもきれいに聴ける。しっくりきます。

フレディ・ケンプ。おお〜美青年ですねぇ〜素敵。演奏はもちろん素晴らしい。ちょっと中間部が粗いかなぁ。繊細なところとコントロールが完璧に行き届いてない部分のムラがある。音色に陰影があって、ただ完璧に突っ走っているだけでない豊かな味わい。


ホロヴィッツ。テンポがこれまでの人より遅めで、不協和音なんかもぜんぶ完璧にきれいに響いてます。今回リンクした中では一番好きかな。

ジョルジ・シフラ。往年のヴィルトゥオーゾです。右手の1音1音の冴えわたりよう、凄みがあります。


まだまだポリーニコルトーに、いろいろアップされてます、ユーチューブ。続きは次回に。