音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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楽譜が読めない「難民」!?

絶対音感の指導で有名な「一音会」の榊原彩子先生と、先日メールのやりとりをしたとき、「難民」の存在を教えていただきました。

はじめましてピアノ―導入期のピアノレッスン
はじめましてピアノ―導入期のピアノレッスン
江口 寿子
↑詳細はこの本にあるということです。(私はまだ未読ですので、これから日本から取り寄せまてみます。)

楽譜の読み方を教えず「ききおぼえ」でピアノを導入してしまったために、楽譜が読めず、いろいろなお教室をさまよっている親御さんとお子さんが少なからずいる、というのです。

その詳細をメルマガに掲載したところ、さっそく「私は元・難民です」という読者の方から、ミクシィの「音楽センスを伸ばしたい!」コミュニティに投稿をいただきました。

昔はもちろん今も、読譜を系統だててきちんと教えず、「ここはドでここはレ」ぐらいのおおざっぱな指導で、なんとなく聴きおぼえと併用して弾いているけれど、そのうち楽譜が難しくなってきたのに読譜力が追いつかず困り果てる・・・というパターンは少なくないようです。

私は、ピアノに限らず、音楽を教えるのならば、レッスンの前半にソルフェージュのテキストを使って、音符の読みかたを徹底して訓練すれば問題ないんじゃないか? ・・・と思うのですが。これはもちろん呉暁先生から学んだことです。

↓最初はこの本からソルフェージュをはじめます。
4歳のリズムとソルフェージュ<呉暁>
4歳のリズムとソルフェージュ<呉暁>



耳を良くするために音楽をたくさんきかせるのは大事、
だけど楽譜を読む訓練をしないで、ききおぼえに頼ってしまうのは、読譜力がつかないからよくない。

呉先生のメソッドだと、「弾く曲」は聴きおぼえでも良い、でもそれとは別メニューに楽譜を読む訓練をして、その際には聴き覚えでなく「読む」ことをさせています。

うちの娘は、そろそろひらがなを1文字ずつ読み始めていますが、もちろん本は読めません。「お母さん読んで」といってきて、何度も読んだものは文章を覚えています。が・・・どうやって本人が字を読む段階に移行できるのか、まったくイメージが沸きません。まあ、あまり心配しなくても、とりあえず本を読んだりカルタをとったりしていれば、なんとかなるんじゃないかと思っています。

それにしても、文字だったら、みんなきちんと訓練をして読み書きできるようになっているのに、なぜ音符だと、難民が発生してしまうんでしょう。

ちゃんと訓練してないから、なんでしょうけれど。
なんでちゃんと訓練するのが難しいのでしょう。
これだけ情報があふれている21世紀だというのに・・・。

重大な問題なので、しばらく真面目に考えたいと思っています。