ピアノ教本比較セミナー 第2回
「相対的な読譜の教本」
アメリカ系の教本に、突然「スキップとステップ」だとか、音程がたくさん出てきて面食らったことないですか?
これはアメリカのペースメソッドやハンガリーのピアノの学校あたりが元ネタになっていて、そこから発展してきた「相対的な譜読み」という考えにもとづいた教え方です。
バイエルなど日本の伝統的な教本は、「ここはド」と覚える絶対的な読譜でしたが、前の音からの音程の
アメリカ系の教本のなかでは、譜読みが苦手な子にも確実に読ませるといった位置づけで、音程を頼りに譜読み力が向上している生徒も実際にいるいっぽうで、現場の声としては譜読みのできない子は絶対的な譜読みを先に教えたほうがいいとか、まず絶対的な譜読みをある程度教えてから相対的な譜読みに行くべきだ、など意見は分かれている状態です
ただ、どちらにせよ、私も含め、昭和スタイルの絶対的な譜読みで教育を受けてきた大部分のピアノの先生は、バスティンやアルフレッドやペースをふだん使っていなくても、「相対的な譜読み」という考え方自体は、知る必要があるでしょう。
相対的な譜読みができるようになると移調やハ音記号などのクレ読みも楽々ですし、いま弾いているところがどこに転調していていま弾いている音は音階第何音だからどういうニュアンスにすべきなのかも自然と考えられるようになります。
ムジカノーヴァの「読譜力を伸ばす」特集で、記事を執筆しましたが、今回はじめて、その相対的な譜読みの教本についてセミナーの形でまとめてお話しします。
いったい相対的な譜読みとは何なのか、全貌を整理し、自分のカリキュラムにはどのような位置づけで取り入れるのか、取り入れないのか、考えていたくための時間になればと思っています。
<使用楽譜>すでに持っているものを持参ください。
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受講料 4500-5000円 (人数によって決定しま
定員15名(残席6)
講師:山本美芽(音楽ライター、ピアノ教本研究家)
お申し込みはこちらまで、メールで
2月16日参加します と書いて送ってください。