音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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息子を練習させるための芝居あれこれ

今度幼稚園の年長になる息子。ピアノのほう、まあまあ勘がよいかなと思い、毎日私が一生懸命教えています。しかし集中力がない。苦肉の策として、私は、毎日のように何かしょうもない話を作っています。

●先生から、電話がきた。弾いているかどうか、心配している

●お母さんが突然怪獣になってしまい、ピアノのそばでガーガー寝ている。間違えなかったときだけ、突然起きて喜ぶ。間違えるとまた寝てしまう。

●ニューヨークから大西洋を渡ってカナダにクルーズに行ったとき、タイタニック号が沈んだ場所から一番近い港だったハリファックス。そこへ向かうクルーズ旅行に参加していたとき、大雨の中、船室のバルコニーからやってきたクラゲがいました。今もどこかからか時々やってきて、夜中に子どもが布団からはみ出して寝ていると、背中にのろいをかけられてしまう。お天気の日は、太陽にあたれば呪いはすぐ消えるのだけれど、曇りの日や雨の日は、ピアノを弾くことで背中についた呪いの印を薄くできる。

●ゴキブリが発生したとき、チャイムの曲をピアノで弾くと、撃退できる

こんなところでしょうか。書いていてかなりバカみたいなのですが、

「きゃあ〜ゴキブリが! 助けて!!」
「大丈夫、お母さん!?」
「チャイムっ、チャイムの曲を弾いてっ!!!」

「はい、山本です。はい、練習・・・してますので、大丈夫です、はい」

「ちょっと背中見せて。・・・う〜ん、ちょっと呪いの印ついてるね。晴れだから大丈夫じゃない。でも一応ピアノも弾いておく?」
「1回だけ弾いておく・・・」

 等々、意味不明な会話が、ピアノの前後に交わされています。どこまで信じて面白がってくれるか、まさに日々真剣勝負な毎日です。「ちょっと〜練習しなさいよ!」と喉まで出かかっているのですが、何か面白い芝居でピアノの前に座らせてやろうじゃないのという、もはや意地になっています。

 「ねえお母さん、ところで、クラゲに呪いをかけられると、どうなるの?」
と新小5の娘が質問してきました。

 はっ・・・まずい!! 呪いがかかっても何も起こっていないので、実は何も問題ない!!(爆)