音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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今や立派なクラオタ、じゃなくてリスナーです

実家に弟夫婦といっしょに泊まりました。
小学校5年、ブルグミュラーでピアノをやめて練習嫌いだった弟が、いま40半ばになり、2年前から突然クラシックのピアノを聴き始め。

ブレハッチトリフォノフツィメルマンがいいとか横山幸雄さんの一日中コンサートやらラフォルジュルネに行っただの滔々と語り、堂々たるクラオタ、じゃなかった。リスナーになっておりました。びっくり。f:id:mimeyama:20170102195936j:image

おせちの他に母が作ってくれた手作り餃子を食べながら、姉と弟は、こんなトークをしていました。

「お姉ちゃんは、ショパンのバラードは弾けるわけ?」

「バラードは高校大学で全部やったよ。この前生徒さんにも教えたし」

「え〜⁉︎ バラードが全曲弾けるの⁉︎ お姉ちゃんすごいね。見直した。」

「スポンサー(両親)と、先生のおかげです(笑)。バラードは人前でも弾いたけど、ソナタは譜読みしただけだなぁ。難しいけど格好いいよねー。ショパンコンクールで、みんな弾くじゃない」

「僕は、舟歌が好きなんだよ」

「おお、渋い!いいよね、あれは、大変なわりに地味なんだけど、いい曲だよね。あれも譜読みしただけだな。大変だよ、弾くの」

「僕さあ、アルゲリッチ苦手なんだよね。譜面から崩してるじゃん。楽譜読めないけどさ」

「きっちりしてるのがいいわけ。ポリーニとか」「そうそう。あ、ブレハッチいいよ。お姉ちゃん。ポーランド行きたいんだよ」

「お母さんいったんだよね?ポーランド

「うちのお母さんは、たいていの場所行ってるもんねぇ」

ポーランドもいいけど、フランスにもショパンの住んでた家とか、弾いたホールとか、いろいろあるよ。旅行だったらパリの方が楽しいかも。あっミケランジェリは聴いたことある?」

「知らない」

「え〜⁉︎  すごい完全主義で、伝説の人なんだよ。聞いてみたら」

など、お姉ちゃん風を吹かせて、偉そうにアドバイス。

 

「なんでロシアのピアニストは音がキレイなの?」

「私ね、そのネタでセミナーやってて、今年また関西にも行くんですよ。まず3の指導入っていうのがあってね」

「へぇ〜セミナーでそうやってしゃべってるんだ〜。この話は大事です、みたいに」

「だってさ、この話ピアノの先生が知らないとヤバくない」

「そうだね〜〜」

 

どのピアニストの演奏がどうの、としゃべってると、なんか知的に見えるじゃないですか。いや、ごめん弟よ、君は実際に知的なんだけど、クラシックを論じていると、とっても格好いいですよ。

 

ピアノ習わせて良かったね、お母さん。