音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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神保さんソロアルバム get up!

Get Up!
Get Up!
神保彰

野呂さんソロに続いて、日本から持ち帰ってきたこの神保さんのアルバムを開けて聴いてみましたっ!!!!!!!!! おおーっ、スネアのロールからフランク・ギャンバレのうねうね変態ギターがリードするキメ、いきなり来ました! しかしこのメロディは何かカシオペアっぽい神保さんメロディ… うおおお、かっこいいーーーっ!!!!!!! 聴いているだけで、なんかもーテンションあがりまくり!!!!! しかもソロではシャープなラテンの超絶技巧ピアノ、そしてうねうねギターが、交代していきます。これですよこれ!!! まさにストレートな骨太系っ!!! さらにはキメの最中にドラムが叩きまくる、ベースがぶいぶい弾きまくるソロもあり!!! いいですねー!!!!!

はっすみません、取り乱しました。改めて…
スムースジャズの名作を過去にたくさんリリースしている神保さん。その後長らく精力的に活動しつつもソロ作はごぶさたで、去年ひっさびさにリリースした Four colorsが、ギターのフランク・ギャンバレ、ピアノにオトマロ・ルイーズ、ベースにエイブラハム・ラボリエル。超強力メンバーです。

神保さんが単身LAに飛んでレコーディングしたそうで、これって日本のフュージョンなのか、それとも海外のフュージョンなのか。どっちでもないというすばらしさ! 

もちろんこれまでも、日本人が海外のミュージシャンと作ったアルバムは沢山沢山ありますが、しかしこの作品、日本の伝統的なフュージョンらしいメロディアスでポップでキメが多い…要素を、このメンバーでやっているので微妙に軽さが、良い意味で出ていて、まったく新しいフレーバーが感じられます。

アメリカに来て痛感するんですけど、1本締めなんかに代表される日本人が集まったときのタイトな密度の濃いリズム感って本当に独特です。日本のフュージョンには、あの濃さがびっちりと敷き詰めたように漂っていて、あれがたまらなくいいのですが、それがないアメリカ人のすっかすかしたリズムの感じというのも開放感があっていいものです。

前回のソロ作で神保さんは、メロディアスな作曲家としての部分とハイパーなスーパードラマーとしての部分を完全に融合しました。そして今回のアルバムでは、さらにそれを推し進め、ポップさは残しつつも、よりプレイヤーひとりひとりがいい感じで暴れ、ともに突っ走るバンドサウンドとして非常にフレッシュで洗練された印象です。

なんかごちゃごちゃ書いちゃいましたが、TRIXを聴いて、やっぱり日本のフュージョンはこうじゃなくっちゃねー!!! いま一番スリルがあるのはTRIXかも? と思っていたら、神保さんから「ちょっと待った」的な痛烈な一撃がきたとでもいいましょうか。やっぱりフュージョンって最高!!!!