4月17日に神楽坂の音楽之友社に併設されている「音楽の友ホール」にて、レ・フレール 斎藤守也さんのセミナー「疲れずに弾き続ける 左手の脱力奏法」が開催されました。
守也さんには、2018年のムジカノーヴァ7月号から「左手のための伴奏形エチュード」の連載をしていただいています。私は解説を担当ということになりましたが、守也さんからアドバイスを聞き取る係。
解説作成の取材のためにたくさん質問をさせていただきましたが、その中で、なぜ守也さんはあれほどパワフルに2時間弾き続けられるのか、という話に何度もなりました。その都度、答えてくださっていて、なるほどと思いながらひとつひとつ噛み締めていました。でも、だからといって、すぐに全体を理解できるものではなかったのだと思います。
連載の左手パターンやレ・フレールの曲、守也さんのソロ曲の練習もずっと続けてきました。
ピアノ連弾 Les Frères レ・フレール The BEST SCORE
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ピアノソロ 斎藤守也(from レ・フレール)『MONOLOGUE』
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脱力しなきゃとは思うし、多少はできていると思うけど、コンサートに行って演奏を聴くと別次元の音で演奏されているわけです。
比較するのもおこがましいと思いながらも、いったい何がどう違うのか、足りないのだろうと思いながら、毎月、連載のエチュードを練習して自分なりに取り組んでいました。
年が明けてから音楽之友社で守也さんが4月にセミナーをしてくださるということになりました。
テーマは「疲れずに弾ける脱力奏法」。まさに連載のためにいろいろなお話を伺いながら、核心だけれど難しくてよくわからなかったところです。
4月号にはセミナーテキストが掲載になり、私もテキスト作成のお手伝いをさせていただくなかで、守也さんのオリジナル曲「On y va!」の左手パターンの弾き方を学びました。
私自身まだまだですが、半年前にはまったく歯が立たなかったのが、連載でアドバイスをいただきながら、このテキスト作成のお手伝いをしながらかなり学ぶことがあり、だいぶ弾きやすくなりました。
この4月号のテキストは、ご覧になればわかりますが、ものすごく大切なことが凝縮された永久保存版です。
いまレ・フレールの曲を練習している方だけでなく、街のピアノの先生で、生徒さんが「レ
・フレールの曲がやりたい」と言ってくる可能性のある方は、ぜひ目を通していただきたいと思います。作曲家であり自ら演奏しているご本人からのレクチャーは、大変貴重な機会です。
この4月号にはエチュード「いとまき」も掲載されています。ロックでマイナーな非常に格好いいアレンジ、脱力して同音連打する練習です。
この4月号をテキストに、セミナー当日はさらに具体的なレクチャー、そして演奏もたくさんありました。
参加されていないかたはムジカノーヴァ次号にレポートを執筆したので、ぜひご覧いただければと思いますが、とにかく感動、、、、
守也さんには、これまで取材でたくさん質問してお話をしていただきましたが、そんな私も今回セミナーを聞いて、やっと腑に落ちたことがいくつもありました。
帰宅してピアノを弾いてみたら、音が、柔らかくなっていて、自分でも驚きました。即効性のあるお話です。
セミナー前
平均律c moll のプレリュードずっと弾きたかったのに左手が動かなくてあきらめていたのに久しぶりに弾いてみたら左手が動くから弾ける、、 弾ける、、!!
こちらはセミナー後
ムジカノーヴァ5月号の「静かな湖畔」も脱力奏法の練習になるエチュードなので、あわせてご覧ください。
アーティストと街のピアノ教室を、ムジカノーヴァという場をお借りしてつなぐ機会に恵まれて、幸せなお仕事でした。
立場は違えど、音楽とピアノへの深い思いは、みんな同じなんですよね。