音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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斎藤守也バリアフリーコンサート  あーすぷらざ(横浜・本郷台)2018年5月27日

レ・フレール兄、斎藤守也さんのバリアフリーコンサート「小さき花の音楽会」に行ってきました。

守也さんほど売れているアーティストが、バリアフリーを題して自分でこんなに積極的に公演をやっているのはどうしてなんだろう。というか、ほかにあまりいないと思うんですよ。そういう活動されている方。もちろんアーティストの方々はみなさん本当はこうした活動したいのだろうけど、みんな売れてる人は殺人的スケジュールで、とてもこうした活動を入れる余裕がない。わざわざ時間をつくって、どういうふうにライブするんだろう。という興味が一番強くて聞きにいきました。

 

 

入った瞬間、かわいいピンクの照明に、風船が揺れていて、ほっこりなごみました。アメリカの高級子ども服屋さんのポテリーバーンみたいな明るい上品でリラックスした雰囲気。

ステージ前のマットエリアには子どもたちがゴロゴロ寝転がって、

その後ろには車椅子のお子さん、高齢者。

その後ろが階段状の座席。私はここ。

 

 

セットリストもふだんソロのライブとはかなり変えていて、子ども向けの童謡とか、みんなが知っている歌が7割、オリジナル曲が3割ぐらい。

 

といってもみんなが知っている曲のアレンジが守也さんスタイルで、ブルージーだったりロックだったり、ものすごく格好いいんですけれども。

糸巻きの歌、

さんぽ、

勇気100パーセント、

世界に一つだけの花

手のひらを太陽に、

いっぱい歌ってしまった。隣の人が歌ってなかったから小さい声にしておきましたけど。笑

 

メドレーが3曲、それからクラブ・イクスピアリもディズニーメドレーだから、メドレーがいっぱいありました。次々に知っている曲が出て、すぐに違う曲にいくと飽きない、弾くほうは大変でしょうけれども。ガンガン転調してテンポをあげたり、明るい童謡が暗くてブルージーなマイナー曲に大変身していたり、いやはや楽しめました。

 

ふだんのコンサートも、施設でも病院でも、お客さんの反応ってあまり変わらないんだと守也さんが動画でしゃべっていて、本当にそうなのかなあというか想像がつかなかったのだけど、確かに今日は、ふだんのライブとあまりかわらなかったように感じます。

 

中盤、トークでのお話。自分のお子さんが産まれてからNICUに入って、それがきっかけで、施設や病院で弾き始めた。病気で頑張っている子どもたちと接しながら自分が力をもらってきた。ヨーロッパ留学でつらいことがたくさんあったためになってしまった「人見知り」?が直ってきたと。そうだったんですね。だから、大変でもどうしても、このイベントをやりたかったのですね。

 

キャパは200人ぐらいの会場だったかな。ピアノのサイズがそれほど大きくないしPAもないのに

ずいぶんしっかりピアノが鳴っていて、ほんとうに感服しました。

 

ピアニッシモが美しい「LITTLE LIFE 」「PHOTO ALBUM 」は、響きに心が洗われるよう。

 

フォルテでもピアノでも、

ピアノがきれいに鳴るのを聴いているのって

本当に栄養になるシャワーを浴びている感じがします。それを誰もが必要としているんです。

 

ステージに風船がゆらゆらしていたので、子どもたちがモゾモゾしていてもあまり気にならなかったです。発表会でも使えるテクニックですね。

階段状の会場だからとても見やすかった。

細部まで考え抜かれた素晴らしいコンサートでした。