雑誌ムジカノーヴァの取材で桐朋のオープンキャンパスに行ってきました。詳細は記事に書くとして・・・この日私にとって一番大興奮だったのは、西原稔先生に取材したこと!!! 桐朋でいまは学部長をされています。でもぜんぜんいばってなくて、すっごく人当たりがよい方で、ますますファンになっちゃいました。しかも、音楽学の先生なのに話がわかりやすい! 音楽学といえば難しいイメージだったのに、これは驚きでした。
実は私、大学時代に音楽学がほんっとに苦手だったんです。音楽美学ってことでピタゴラスとか読んだりしましたし、東川清一先生と原書購読ってことで、履修生徒は私と友達1人というすごい状況で、ピエール・ギャランの唱法についての原書を読んだりとか。
最近では美学は面白いっ!と思いますし、平均律と純正律とかの話はポピュラーにも及ぶ問題で興味が尽きないし…といった具合ですが、学生時代は、「意味不明!!!!」「わけわかんない!!!」と、のたうちまわるようにしながら専門書を読んでいました。
それが、西原先生の本は、どれもエンターテインメント的といってもいいくらい、面白いんです。
ピアノ大陸ヨーロッパ──19世紀・市民音楽とクラシックの誕生
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音楽選書オルフェ 新 音楽家の社会史 (オルフェ・ライブラリー)
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しかも学問的にもきっちりしていて。実際にお話をうかがっても、すごくわかりやすくて、知的でソフトな語り口。西原先生の講義であれこれ勉強したい、と真剣に思っちゃいました。
我が家から仙川は、思いのほかアクセスがよく、国立音大に行くよりずっと近いことが判明。図書館にときどき資料を見にいくのもありかも。いや、西原先生の講義の聴講とか行けないんだろうか!!? 学園祭には子どもたちを連れて行けば無料コンサートでそれなりの演奏がいっぱい聴けそうだし。
その昔、桐朋というと、競争が激しくて、ちょっと近寄りがたいイメージがあって、キャンパスを訪れたこともありませんでした。同じ多摩地区で、学芸大からそんなに遠いわけじゃないのに。ま、演奏のレベルはだいぶ違いますから、そういう事情もありましたけど。なんだか今になってみれば、音楽の拠点みたいな場所だし、卒業生でもなんでもなくても、音楽愛好家のひとりとして、うまく使いこなせたら楽しそうだなと感じました。