音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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ヴェネツィアの静寂

すっかり間があいてしまいましたが、イタリア旅行で訪れたヴェネツィア
ついてもう少し書いてみます。

「水の都」として有名なヴェネツィア。ほんとうに、無数の島の上に
おっそろしく古くて、どう見ても湿気でやられていそうだけれど
美しい建物が、水路のそばに立ち並んでいました。
15世紀のころから街並みは変わっていないのだそうです。大運河にかかる
リアルト橋から見た風景(写真)を描いた昔の絵が美術館にあって
「うわ、ほんとにおんなじだ」とびっくり。

いまは本土からヴェネツィアまで、道路と鉄道が直接アクセスしていますが
けっこう離れてるんです、これが。電車で、本土からヴェネツィア本島まで
15分かかるんだとか。
ヴェネツィアにはひたすら建物ばかりで、畑なんか全然ありません。
食べ物はもちろん、すべてのものを全部、船で運んできているので
物価が非常に高かった!
昔は、飲料水をすべて雨水に頼っていたのだそうです。

狭い道、小さな橋、そして水路。徒歩か船しか交通手段がなく、車は
街に入れません。街の入り口に、駐車場のターミナルがあって、車は
そこまで、なのです。
排気ガスがなくて、水面がそばにあって、なんだかマイナスイオン
いっぱいのような気が。寒いけどすがすがしい空気。そしてなにより
車がいないので静かなのです。冬はシーズンオフで、観光客も少なかった
ようでしたから。水路ぎわの細い道を歩いていると、自分の足音と
前から歩いてくる人の足音ばかりが妙に響きました。立ち止まると、
水路から、水が壁に打ち寄せる音がしていました。