音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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maochicaとKANKAWA122、ソウライブ

24日にピアノデュオユニットMAOCHICAのライヴ@目黒ブルースアレイ、
そして昨日26日は、渋谷AXにてKANKAWA122とソウライヴを聴いてきました。MAOCHICAは雑誌で原稿書きますので、26日の印象など。

KANKAWA122&ソウライヴは、演奏もさることながら、お客さんが普段のフュージョン系ライヴと別の人たちだったようで、歓声が「うぉおおおおおおー!!!」としょっちゅうあがるので、ちょっとびっくりしました。ソウライヴで、誰か一人プレイヤーが8小節ぐらいプレイを休んだだけで「おおおおお」と反応がある。フュージョン的な感覚で言うと、全然大騒ぎするほどでもないシンプルなソロに、大歓声に大拍手が起こったり。終始踊りまくっている人が圧倒的多数で、踊っていなかったビジネスマン風の外人のおじさまも、舞台上の演奏がヒートアップすると両手両足をフルに動かして踊りまくってたりとか。キャミソールなんか着ちゃって露出度の高い女性がいっぱいいて、陶酔気味に踊っていたりとか。思わず周囲も観察してしまいました。

122のメンバーはみなさん大熱演で、なかでもKANKAWAさんは凄かった! 本編最後の曲で、自分のソロではキーボードを床にたてて弾き、顔で弾き、さらには床にキーボードを置いて鍵盤を足で踏んで、這いつくばって弾いていました。パフォーマンスのせいなのか、演奏のせいなのか、なんだかわからないけど、ものすごく引き込まれてしまい、すっかり感動してしまいました。何にどう感動したのか全然よくわからないのですが、分析できない本能的な部分に訴えてくる音楽として素晴らしいのかなあ、と思っています。

どちらのバンドにも共通していたのは、とにかくシンプルで踊れる、激しくインパクトのあるビートで、楽器の音色はとっても「生」っぽくて、温かい手触りがあること。曲の構成としては、短いリフのようなフレーズを繰り返し積み重ねるスタイルが多かったと、改めて思います。これらによって、理屈でなく本能で曲に入り込める音の渦ができあがっていたのかな。MCなんかもスタイリッシュな雰囲気で、ミュージシャンが自分の素をさらけだして語り、笑いをとる日本のフュージョンのライヴとは、かなり違っていたような気がします。誰もがビートへの陶酔に飢えているかのような雰囲気でした。音楽にはこういう種類の「カッコよさ」があるんですね。面白かったな。