音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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きょう聴いたCD。

さて、昨日は久々に取材のはしごをしました。午前中はピアノの先生のところへ、午後からはピアニストの久元祐子さんのインタビュー、夕方には新潮社に単行本のゲラをとりに寄って、夜は小中高の先生の座談会。

それぞれ素敵な出会いがありましたが、単行本のゲラに、初めて「おくづけ」を見たときは、ちょっと感動。「2002年5月20日初版発行」とか「乱丁・落丁本は、ご面倒ですが小社読者係宛お送り下さい」とか書いてあるわけです。急に実感が湧いて、ちょっと浮かれてしまいました。

本日は朝からソウライヴの「ネクスト」をガンガンかけまして、「おお〜ご機嫌かも」と、悦にいってました。体は勝手に踊ってしまいそうだし、妙にするっとメロディーとか頭に入ってくるんですねぇ。サックスもファンキーで、勝田さんや本田さんを思い浮かべてしまったりして。これ、いいわ。

その後、リヒテル(ロシアの偉大なピアニスト)の伝記を抜き書き。これ、辞典みたいに分厚くて7500円もする本なので、図書館で借りてきたんですよね。読むのは大変だけど、結構面白い。リストのロ短調ソナタの最初にある、低い「ソ」の音だけ弾く部分を、どうやったら特別な音に聞かせられるのか・・・リヒテルが考え付いたのは、舞台に出ていすに座ってから30数える方法だそうです。みんなが「どうしたんだ!?」と思った頃に弾くのが効果満点らしいですね。演劇的なことも大事なのだ、というのがリヒテルの考え。真面目に書かれているし大事なことだけど、ちょっと笑えました。

その後原稿。お昼ご飯を食べつつ、フォー・オブ・ア・カインドを聴きなおし。う、なんか以前より聴き応えが出てきたわ。結局1枚まるごと聴きいってしまいました。このアルバム、やっぱり面白い。アコースティックな音でフュージョンっぽいアプローチをしているのが、そう…まるで、木を使った北欧のモダンな椅子みたいな、暖かさと洗練を感じます。