パーカッシヴ系タッチで弾かれた曲のとき、塩谷さんの後ろ姿は、なんだかドラマーのようにも見えました。だって、左右の足で（右もですよ右も！）すごい勢いでリズムをとってるんだもん！
けっこうなテンポで４拍子の表拍が左足、裏拍が右足とか、左足で８分音符、右足で２拍４拍あたりをふんでいたり・・・・あれじゃ、ほとんどドラマーがハイハットでやってる「ゴーストノート」だわああ（笑）というぐらい。すると、要するに両足が浮いているでしょ？ しかし、あんなに両手両足が派手に動いているのに、腰やお尻（きゃあ！ どこを見てるんだ！ すいません）は、ものすごい安定感で、石のように安定しているのです。ますますドラマーに見えてきた（笑）。
塩谷さんといえば、あのくっきりとした生命力あふれる力強いメロディーラインが印象的ですよね。いやーーーあれね、１音１音手の甲で瞬発力かけてましたわーーー。すごいですよ。あれは、背筋から指先まで一瞬で猛スピードで加速をしていると思われます。ピッチャーが投球するときに、指先で回転かけるときみたいに。いやあ、ピアノって全身で弾くものなんですねえ・・・。
・・・などと、非常にマニアックなことばかり並べてしまいましたが、打楽器としてのピアノ、弦楽器としてのピアノの魅力を、ソルトさんという稀有な才能の持ち主が引き出してくれる現場にいるというのは、ほんとうに幸せなことでした。
ほんとうに、いくらでも聴いていたい音。
圧倒的な演奏で、音楽に没入せずにはいられない世界を展開してくれる。
だから、彼のライヴにはリピーターが絶えず、チケットも入手困難になるのでしょう。ライヴに行ってみて、３日間の公演に全部通う人がいるのも、当然だと思いました。
１０月にはティアラこうとうの大ホールで、ソルトバンドの公演があるそうです。
なんとしても行かなくちゃ！！！！！
