音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

セミナースケジュールはこちらです。 山本美芽オフィシャルサイト

1940年代、ソウル。そこでのピアノレッスンは・・・

 月、火と2日間ガンガン仕事したら、なんかドドッと疲れてしまいました(笑)。なんとゆー体力のなさ・・・。で、「あ〜頭が重い〜〜」と、どよどよしながら、うだうだと原稿を書いております。

 昨日は、元お茶大で教えていた大御所の先生のところに取材に行き、貴重なお話をたくさん聞いてきました。生まれとお育ちは終戦までソウルだったとか。

 当時のピアノのレッスンでどんな本を使ったかというと、バイエル、ブルグミュラーソナチネチェルニーの30番・40番、クラーマービューロー・・・私が習った頃と同じじゃないですか(爆)。1940年代と、1970〜80年代、そして2000年の今も、使ってる本は、ほとんど変わってないんだな〜・・・・。予想はしておりましたが、きいたときは、さすがに絶句しました。

 ま、日本古来の「雅楽」なんか、1000年前からまったく同じコトをやっているわけですから、それを思えば、「だからどうした」という気もするんですが・・・はたして、この状況をどう評価するべきか、悩みます。

 さらに当時は非常に旧式な奏法で習ったのだそうで、手の甲の上にコインを載せて、落ちたらダメ、という指導を受けていたとか。(もしかして、いまでもやらせている先生が日本のどこかに残っているおそれはあります。)

 ただし、指の筋トレであるハイフィンガーはやらなかったのだとか。私は戦前から、日本でハイフィンガーは発生したという説を考えていたんだけど、一気にハイフィンガーがメジャーになったのは戦後なのかもしれないですね。

 それから、この先生はレオ・シロタっていうピアニストに習ったのだそうです。これまでの私が調べたところによると、レオ・シロタの奏法は古かった・・・ということになっているのですが、きのうのお話だと、彼の奏法こそが近代的だったということで。ホント、「ピアニスト養成ギプス」のテーマを追いはじめてから、同じコトを聞いても、ひとによって答えが白と黒に分かれてしまうことが多いです。これじゃ、世の中が混乱してもしょうがないよな〜。

 明日はちょっと遠方にお住まいの先生のところまでまで取材。電車で3時間ぐらいかかりそうです。がんばるぞっと。