音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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おそるおそる初心をふりかえる その1

ライターとしての自分に、自信が持てたり持てなくなったり、揺れ動いている今日この頃です。昨日、思い切って、ライター初仕事のときのテープを聞き返すという暴挙を試みました。1996年10月1日、場所は都内某所のT-スクェアの事務所。取材したのはT-スクェアのドラマーの則竹裕之さん。当時わたしは学校に勤めていて、生まれてはじめてのインタビューでした。
 音がDATで残っているものだから、声がすごくリアル。ミュージシャンの声はいいんだけど、自分の声がいやだああああ!!!! テープを止めたくなる衝動との戦いです。 たしかあの時は、とにかく死ぬほど緊張していて、もう、パニック寸前だったような記憶があります。ステージの上しか見たことがない人が、机の向こうにいるという経験じたい、生まれてはじめてでしたからねえ。もう、ボロボロになって声なんか震えて、とんちんかんなことを次から次へと言ってるんじゃないかと、もう、心臓がばくばくしてきちゃう。
 ところが。なんか、聴いていると、最近のインタビューと全然変わらないんです。これは別の意味でショックでした。インタビューのしかたが多少なりとも上手くなっていると自分で勝手に思っていたのに、実際は4年前も今も、ほとんど同じじゃん(笑)。
 どうしてかわからないけど、則竹さんも実にいろいろな話を惜しみなくしてくれている。で、その話も今聞いても、手前ミソですが、面白いんです。こういうインタビューを、今の私ができるだろうか。そう思ったら、なんか自信がなくなってきたくらい。
 わたしも緊張はしていたんだろうけど、聞いてると全然そういう調子に聞こえないんです。正直いって、自分でびっくりしました。
 ・・・文章はうまくなったかもしれないけど、取材のやり方は、うまくなってない。というより、取材って、経験よりは、自分と取材対象がいかに新鮮な気持ちで向かい会えるかどうかがモノをいう世界なのかもしれないですね。