音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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好きな曲が好きな理由が今頃わかってきた

相対的な譜読みのピアノ教本のセミナーレジュメづくりに没頭しておりました。ペース、バスティン、アルフレッド、そこから日本の江口寿子先生、町田育弥先生、田村智子先生、丸子あかね先生のアプローチを見ていくと、そういうことだったのかなるほどねと見えてくるものがあります。

そして高田美佐子先生の「はじめてのフォルマシオンミュジカル」を見ると、共通する要素が出てくるのです。結局アメリカでもフランスでも似たようなことを一生懸命やっていたのだなと。

スクェアのコンサートに行って、25年前に大好きでコピーしていた「ダンサシャンブル」を聴きながら、当時はまったくコード進行とか分析しないで丸覚えしていましたが、いま聴くと、2小節ずつ同じ音型で転調、転調を重ねて、最後にもとの調に戻る、それをスムーズなメロディとして聞かせている、とかがわかります。それが好きだったんだ、私。

また、最近神保彰さんの取材に行ってから神保さんの動画をいろいろ見ているうちに名ドラマー、ジェフポーカロの動画が出てきて、改めてそのすばらしさに感じ入り、懐かしすぎるTOTO IV聖なる剣を出してきてジェフポーカロのドラムに聴き入っていましたが、冒頭の名曲「ロザーナ」は、同じ音型が転調していろんな音から始まるんですね。

ほんとうに、20代の頃、大学でそこそこの音楽教育を受けたはずだし、作曲の勉強もしたし、エレクトーンも習ってコードも習って即興も習ったはずなのに、とにかく丸覚えする方法で音楽をしていたので、模様として見えていなかったんだなぁ。

スクェアのスコアを出してきて眺めたら、ダンサシャンブル、ナイトドリーマーと、私が好きな曲は分数コードばっかりでジャズっぽいものだったといま気づきました。シンプルなコードの曲はまあまあ好きぐらいで、大好きまではいかない。

昔は当時はまったくそういう単純なことにも気づかず、この曲はオシャレとか、あわい紫色、こっちは夕暮れの空、のように感覚ですべてとらえていました。感覚で感じ取るのは一番大事だと思うけれど、理論で説明がつくと、スッキリします。

バッハになって突然「こことここが同じでしょ。またテーマが出てきた」といわれても、戸惑います。音楽をはじめて楽譜を読み始めた瞬間から、どうなってるのか、観察する教育をしていけば、ずっといろんなことがシンプルになるはずなんだけれど、どうも、それについてのキャンペーンらしきことが、これまであまりなかったような気がするんだなぁ。ペースメソッドの先生方はかなり昔からそれをされていたわけですが、いまだに全ピアノ界に普及したとはいいがたい。時間がかかるものですね。

 

譜読みの力を伸ばすピアノ教本セミナー

2月16日 表参道

http://mimeyama004.hatenablog.com/entry/2017/02/02/152830

 

3月6日

東大阪

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