音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

セミナースケジュールはこちらです。 山本美芽オフィシャルサイト

ソルフェージュをグループレッスンで

ソルフェージュを含めると30分ではレッスン時間が足りないというお話をよく聞きます。

 

対策として、グループレッスンを取り入れている先生がいらっしゃいます。

 

静岡県 中尾朋子先生

「私は初心者、幼児30分、それ以上の方は45分、1時間という設定でレッスンしています。導入のお子さんは主にソルフェージュに力を入れているため、半分位の時間はそれに使います。幼児でもどんどん進んでいくお子さんもいるため、そうなった段階のお子さんからグループレッスンでソルフェージュ
月1回3回だけの月は(年42回レッスンの為3回の時と4回の時があります)
日曜日に、月4回の時は平日にグループレッスンの週としてやっています。
1グループ4人から8人で聴音、リズム、音読みカード、和音当て、楽典、中学生以上は作曲家の勉強などもやっています。月1回なので少ない と思うこともありますが、レッスン中に現在練習している曲のメロディを歌ったり、リズム打ち、楽曲分析をして補っています。グループでは個々の差が出てきますが、そうすることで、差を埋めていくようにしています。1曲が長くなってきたり、曲数が増えると30分だと時間的にきついですね。
私がグループレッスンを始めたのは昨年の年明けです。始めて1年半経ちました。
ソルフェージュは、それまでは個々に または前後の生徒とやっておりましたが、効率が良くないのと時間が足りず、グループレッスンにしたいとずっと考えていました。
そこに美芽先生から伊藤久美子先生や清水貴子先生のことをお聞きし、いろいろと教えていただいて勇気が出ました。

グループレッスンを決めたあと
保護者にお手紙をお渡しして、ほぼ全員が、私が勧めるのなら と賛成してくださいましたが、お一人だけソルフェージュはレッスン中にお願いしたいといわれました。他の方々には、ホームページに毎回グループレッスンの様子を載せて、グループレッスンの利点や成果を理解をしていただくよう努力しています。
1年経って、親御さんも子どもたちが楽しい と喜んでいますし、力もついているようだ と喜んでくださっています」

 

 https://pnet.kawai.jp/611913/topics/119923/

愛知県 清水貴子先生

「グループレッスンを始めて20年以上。小学生以下は、年40回レッスン。そのうち月1回グループレッスン(1時間)を年間回数に組み入れています。なので個人レッスン(30分)は月に2~3回になります。

グループは基本的に同じ学年で組みます。
皆さん都合が合わないことを懸念されていますが、案外月に1日だからとご協力して下さり、おかげさまで長年成り立っています。
そもそも私のグループの目的のひとつが、『個人レッスン時間でできないこと、みんなでやると楽しいことをやる』です。30分の時間内に弾く本が3冊とかあると、それでいっぱいいっぱい。教えたくてもソルフェまで手が回らない。ドリルをやっていても、覚えてないことたくさん。
とっくに教えたことでも忘れていたり、理解してなかったりと、グループで説明→プリントをやることでこちらが気付かされます。
同じ学年でやるのは、学校の音楽授業の様子がわかる、同い年だから興味のわくことがだいたい同じで楽しめる。学校が違ってもお互いに行事の話とかで盛り上がれる、等々親も子も仲良しになれる。
もちろんグループ内で、できる子とそうでない子と当然のことながらあります。このあたりは、嫌にならないようにこちらが配慮する必要はあります。
私の場合、『楽しく音楽知識を学んでほしい』が願いですから。

まさに今週がグループレッスンの週。
内容は主に楽典を中心に(毎回プリントの宿題を出す)、学年でやることが違っていますが、今月の共通はリズム聴音、ミュージックマインドゲームス(もどき)、曲名あてクイズ(これは自作プリント)を。グループの状況で思い通りに進めないことも多々ありますが、できなかったことは来月に持ち越しとのんびりやっています。

グループレッスンを発表会前以外は毎月行うため、その週は、週3日稼働でお休みもできます、

中学生以上は、グループが年3回の期末テスト勉強会プラス夏休みに1回になります。

 

保護者の皆さまのご理解あってのグループレッスン。
学校が違っても、音楽で仲間ができるといいなぁと思っています。

昨日のラストは、卒業生(社会人)チーム。「グループレッスンやりた~い」と昨年から毎月1回集まり出しました。(ただ集まってワイワイですけど(笑))
この春の発表会にもアンサンブルで出演。もう来年の発表会に向けてゆるゆる始動。楽しそうです。
こんなふうに音楽を通じてつながれる。うれしいありがたいことで、教師冥利につきますね。

http://ameblo.jp/37651108/entry-12288808023.html

 

岐阜 伊藤久美子先生

 

「5年前からソルフェージュのグループレッスンを行なっています。イベントのない月に1回50分。日曜日に、年8回から10回位でやっています。自由参加で参加料無料、レッスンとは別枠です。来るとちょこっとオヤツを貰えるのと、友達とワイワイ楽しいこと、予習や宿題がないことなどで、個人レッスンより楽しいという子もいます。内容はその時必要に感じている事にフォーカスしてます。ソルフェージュという枠からはみ出してる事もあります。
例えば、最近はリズムを感じて弾くこと。なので、リズム打ち、リズム聴音、ボディーパーカッションなどをやっています。
クラシック曲を知らない子が多いなぁと感じたら、音楽鑑賞、曲当てクイズ、という時もありました。
自然に歌える子になって欲しいと、知っている曲から視唱まで、様々です。

グループは1から2学年毎中学生はひとまとめで、現在5クラス。参加自由なので、3人の時もあれば、9人という時もあります。

ソルフェージュがこのグループレッスンで全てまかなえているかどうかはわかりませんが、個人レッスンが30分なので、ドリルなどは時間に余裕のある時にしています。
グループレッスンの効能はやはり子供たちも、歌う、リズム打ちなども大勢でした方が恥ずかしさもなく、やりやすいところでしょうか?

私自身の経験からも、先生との1対1のソルフェージュレッスンより、大勢で時にはハモったり、リズムを共有したり、体得できる事が多かった覚えがあります。

この夏はアンサンブルのグループレッスン(こちらは有料)も企画し、ただいま準備中です。普段の個人レッスンではなかなかやる気の見られなかった子も早速申し込みがあり、驚いています。うちではグループレッスンが長く続けられる要因になっているような気がしています。

内容については、ブログにも書いていますので、よろしければご覧ください」http://ameblo.jp/andiemusik-klavier/entry-12269704312.html

 

生徒さんにも好評で力がつくグループレッスン。月1回なら無理なく取り入れられそうですね。

 

グループレッスンに使えそうな教本は例えば幼児さんなら、プチわかーる。

小学生なら、みみをすます とか、

ワンピアノデュエットもいいですね。