音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

セミナースケジュールはこちらです。 山本美芽オフィシャルサイト

自立への長い道のり

いい年をした社会人なのに自立できる金額の売り上げがない。苦しい胸の内をつづったピアノの先生からのメールがいくつも届きます。いくらならば、自立したといえるのでしょう。貧困と低所得ではまた定義が違うようです。でも年収200万とかは低所得に分類されるんですよね。もちろん生活費は夫が出してくれていて自分のお金が年間200万円っていうのと年収が200万円はまた話が別。そして低所得≠貧困。世帯年収で貧困とか低所得を考えるわけなので、結婚しているかどうかは結構重要ですね。

それにしてもたとえば年収100万円で扶養ぐらいだととても自活とはいえない金額です。音楽で自活できない。この苦しさを抱えながら頑張るという状況は古典的なものであって、よくある話ですけれども、扶養に入っているかたが自立できない=ダメ、とあまり自分を責めるのは、よくないのではと思います。夫のリストラや転職の失敗、離婚などがあると、一気に問題となるんですけれどもね。かといってそれらの状況が心配だからといってあれこれやったら即生徒さんが倍増するなんて甘いものではないし、着実に魅力のある教室にして、恥ずかしいことでも気が進まないことでも勇気が必要なことでもチャレンジしていくことが必要なんじゃないかと。高額セミナーに参加して、どうにかしてもらおうみたいな他力本願な考えだけはやめたほうがいいと思います。

シングルで扶養そのものがなくピアノの先生で自活していらっしゃる方もたくさんいます。私は経験がないので具体的にどういう感じなのか正直いってよくわからない。たとえば私がいま家賃を払ってひとりで生活。それは、大変だなぁとシンプルに思います。しかし結婚して一戸建てに住んでわかりましたが、ローンのほかにもメンテナンス費用やら固定資産税がけっこうかかります。電気温水器がいつ壊れるのかわからないのでビクビクしています。が、しかし家賃の支払いを考えれば、電気温水器なんかまだ安いのかもしれない。

教室だけで年商300万にいくには、月謝の額にもよりますが、生徒さんが40人以上は欲しいですね。
でも40人教えるのは大変です。40人集まらないからダメとかいうものではないと思います。ただ、自立するにはそれぐらいの人数が集まるような教室になることがひとつ前提なのかなと思います。

 

実名をさらして書くには辛すぎる状況も結構多いようなので、私というフィルターを通しながら共有していただけたらと思っています。