10月1日に横浜でのアンサンブルセミナーが終わりました。
ご感想をご紹介します。
「うたいましょう」とはとてもあいまいな言い方であり、歌い方というものの指導は必要であることがわかった。
ピアニカのメーカーで音色があることがわかって驚きだった。
インヴェンションの右手と左手をディディで歌ってみたときはライプチヒのトーマス教会のミサを思い出した。
人に伝わる演奏にはテクニック以上に内的聴覚が作用していると思いました。
内的聴覚を育てるためにアンサンブルが有効だと感じた。
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きのうの横浜アンサンブルセミナーご参加Fumie Inoue 先生、今朝のブログでさっそく昨日のレッスンでアンサンブルをとりいれたご様子を書いてくださいました。
「大人の生徒さんが弾かれる映画音楽のとある曲。どうしても謙虚な性格の生徒さんで、間違えると「すみません〜」と止まってしまうのです。
そこで急遽、鍵盤ハーモニカを。左手を生徒さんが弾き私はメロディーを鍵盤ハーモニカで。この時は持って横に立って吹きました。つぎに、生徒さんは両手で弾きわたしはそこにも鍵盤ハーモニカをかぶせます。
すると、流れが出てきました。止まりにくくなりました。
「違う音色にグイグイ引っ張られる感じがしました。先生の呼吸が鍵盤ハーモニカを通して横に感じられて、乗っていたら流れました」
おおお〜これ、室内楽のトリオクラスで弦楽器の先生と一緒に演奏しているときにいつも感じることですよ。
https://www.kawai.co.jp/pnet/571067/topics/54331/
木下美代子先生からは、こんなご感想をいただきました。
1)
曲のイメージと普通の言葉との関連付け。
フランスミュージックでフィリップ ・カサールがよくここは、クラリネットだ、フルートだ、チェロだ…とあれこれ解説しますが、その捉え方のアウトラインが見つかりそうだなと思いました。
「これは…みたい」と言われると、何故?といつも突っ込みたくなるのです。
でも、調性、転調、拍子、テンポ…といった音楽的、学問的な事をどう利用して曲のイメージを言葉で伝えるかを考えないと、何で和声分析するの?こんな感じで良いじゃないと言われた時に反論できないと思うのです。
曲は一度世に出れば、独り歩きしてしまうのでこんな感じ!で演奏されてもいたしかたないです。
でも、クラシックが再現芸術である限り、作曲家の意図に近づきたいなぁと思います。
2)
パートを分かれてアンサンブルするだけで、聴き取りにくい音や、耳に届かない音も客観的に捉えられるので、頭の中整理されます。
今日は、大人の方のレッスンがあるので、アンサンブルにしてみます。
3)
9歳の壁は、確かにと思いました。
我が家の子供達も小学生低学年の頃は、大きな声で本を読んでいたのに、ある時から音読は嫌だと言ったのを覚えています。
小学校の音読カードをの宿題というのがありました。
4)ソロの曲の片手を両手で弾くのは、結構頭の体操になりました。
私は先生と暗譜で連弾でしたので、頭の中の楽譜を思い出して、手の位置を考えながらどこで左右を分けるか真剣に考えました。
別な練習の要素も入ってますね。
5)短期間に曲を把握するのに、私も歌っています。
楽譜みながら、音源を聴きながら歌います。
しかし、悲しいかなテクニック的な問題はクリアできませんが…
でも、この曲のここが好きという場所が沢山発掘できます。
これ、以前に先生に言ったかも知れませんが、音楽もガーッと練習したら、少し間を空けるとかゆるく練習をしていく方が、(ONとOFFとでも言えるかしら?)何故か効率が上がります。
弾くのも、楽譜を読むのもなのです。
フランス語もそうです。
熟成時間が必要みたいです。
これは、私の体験ですが…
わぁ〜沢山書いてしまいました。
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木下先生、いや〜鋭い考察! やはりソロをアンサンブルにしてみるだけで
膨大な気づきがありますね。
それと、セミナーのなかで
ヴァイオリンとピアノでインヴェンション2番をあわせてためしにやってみたら
どうなるか、実験してみました。動画です。
す。
いろいろあるな〜。次回横浜は11月5日(水)、初の奈良アンサンブルセミナーは11月2日(日)です。
http://homepage1.nifty.com/mimetty/seminar.html
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