音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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南大沢ステップの室内楽とクラポップ

5月20日に、南大沢ステップがあって、こちらは4時から7時すぎまで、子どもたちを連れて聴きにいきました。
室内楽クラスの聴講で、ヴァイオリンのデュオクラスを一度聴かせていただいたのです。そのクラスのみなさんが、阿部先生と一緒に本番で弾く様子を聴く事ができました。

室内楽は、本格的なクラシック作品ばかりなので、4歳の息子は10分ぐらいで飽きてしまい、かなりつまんなそうにしておりました。
しかし娘はわりとちゃんと聴いており、「この前のステップで弾いていたお友達よりも、だいぶうまいよね?」と話しかけたら「うまいうまい、超うまい。みんなプロみたいじゃん!!」と。なかなか世の中がわかってきたようです。

「あの人たちはね、ピアノの先生で、ヴァイオリンの人とかチェロの人は、プロのすっごくえらい人なのよ。うまい人と、超うまい人なわけ。それがタダで聴けて、なんかすっごくうれしいね」
「うんうん」
「お母さん、飽きちゃったよう…(息子)」

室内楽クラスの発表は、お客さんがもっとたくさんいてもいいぐらい、どれもハイレベルな演奏でした。もちろんよく聞けば個人差があって、室内楽クラスを何年もやってますみたいな方は、やはりすごく余裕で合っています。最近はじめました、という方は、弦と合わせるタイミングがけっこう難しいようでした。回数をこなすしかないんだろうけど、どうやって合うようになるのかなあ。

あまりに飽きてしまった息子を連れて、南大沢のアウトレットまで5分ほど歩き、夕ご飯にピザを食べて復活。夕方の講師演奏に間に合いました。多喜先生がトリオに編曲されたギロックの「サラバンド」すごく沁みたなあ。素敵でした。

室内楽クラスのときは閑散としていた客席が、あれっというぐらい満杯に。ワインやジュースも売っていて、ライブ気分に。いいですね。そしてクラポップのピアノトリオの部がはじまりました。手拍子も起こるわ、松本あすかさんのナレーションが盛り上げるわ、なんかいい感じです。

情熱大陸を弾いていた人多し…と思ったら、なんと多喜先生の高校生の息子さんも弾いてらっしゃいました。ピアノは趣味ということですが、これだけ弾ければ素晴らしい。ドラムの方、私は16ビートが緻密で疾走感があって特にいいなと思いました。8ビートとかは、もうすこしゴリゴリガサガサした感じのほうが私は好みでしたが…
4歳ぐらいの女の子が登場して、途中止まりながら一生懸命弾くのに、ドラムとベースが必死にあわせている様子がすごくほほえましかったです。拍手もひときわ大きかったなあ。

ピティナ本部のスタッフも2名いらしていまして、終盤とトリにエントリーされていました。有門さんは、私ピティナのお仕事で担当者としてお世話になっているのですが、この日なんと初対面。今日は完全プライベートで来ているんです、ということで、いいですねぇ。クラポップの部は1時間半ぐらいあって、息子が飽きてしまって、40分ぐらい聴いて失礼してしまい、肝心の本部のお二人の演奏は逃してしまいました。残念。

いやー無料とは思えないレベルの高さでした。っていうか、アンサンブルで共演してくださってる弦楽器奏者、ドラマーとベーシストはプロですから、当たり前か。でもね、レベルが高いだけじゃなくて、初心者でもすごく敷居が低くて暖かい雰囲気があって素晴らしかったんです。

クラポップはクラポップで楽しかったし、室内楽クラスはとにかくレベルが高い高い。みんなそれぞれ全力で試行錯誤しているので「うまくいかなかった」とか「だめだった」とか浮かない顔をしている様子もありましたが、みなさん、それ、次元の高い話ですよ。クラポップも楽しかったけど、聴いた満足度というか完成度では、室内楽の深さにはちょっとかなわなかったかな。

これだけレベルが高くて、ただうまいだけじゃなくて聴き手もコンサートとして楽しめるステップ。多喜先生のお弟子さんがたくさん出て、アンサンブル企画が入っているだけのことはありました。私もそのうち出たいなあ。でも、室内楽はいいとして、クラポップは、ジャズのスタンダードを覚えてジャムセッションとか行ったほうが…参加費は安いはずだな、とかいろいろな計算が頭をよぎりつつ…とにかく選択肢がいろいろあるのは、うれしいことです!!