音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

セミナースケジュールはこちらです。 山本美芽オフィシャルサイト

毎日のストレッチ、教科書は

舞姫(テレプシコーラ) 1 (1)
舞姫(テレプシコーラ) 1 (1)
山岸 凉子

バレエをはじめてから、ストレッチは毎日必ずやるようにしています。

日本でレッスンに通いはじめて、まず驚いたこと。

ストレッチは、見た目がいっぱい曲がっていて柔らかそうに見えること、たとえば胸が太ももにくっつくこと、足がいっぱい開くこと・・・重視ではなく、のばすべき筋が限界すれすれまで延びていることが大事なんです。

床に座って開脚、体を右に倒すとき、左のおしりが浮いていました。おしりを浮かすと上体は遠くまで伸びますが、左のわき腹を伸ばすところに意味があるので、おしりが浮いては結局意味がないんです。おしりを床から浮かさないようにすると、いやはやしんどいこと。・・・そんなのばっかりですねえ。

要するに実際にやってみると、ぱっと見ただけではわからない、体の内部でいろいろポイントがあって、それをふまえると美しい、だけどしんどい。そういうことのオンパレードなんです。しかしそれを続けると、目に見てぜい肉は減り姿勢はよくなり、立ち姿、動いた姿がすっきりしてくるんですねー。

 ストレッチは主に、股関節をやわらかくするものと、上半身、おもに肋骨まわりを柔らかくするものに分かれます。私は股関節系は大得意で、初心者としては良いほうだったみたいですが、問題は上半身。うしろにそっくり返る「ブリッジ」・・・はレッスンではやりませんでしたが、あの類の動きです。もー、ほとんどまな板(涙)。

 しかし毎日続けて1年たつと、まな板も「木」から「ゴム」ぐらいに変化してきました。股関節のほうも、立った状態でえいっと前にあげたとき、水平より下だったのが微妙に上までいくこともあり。

 日本では30分かけて丹念にストレッチをやっていて、「いたいっ、これ以上はもうだめ」という限界まで伸ばしているか、先生がチェックを入れてくださいます。限界まで伸ばしてしばらくそのまま息を吐きながら我慢していると、ふっと力が抜けるので、それでしばらくキープ。そしてポーズをやめて元に戻し、筋をゆるめます。余裕でできるところでやってもあまり意味はなく、限界まで伸ばすのがいいんだそうです。

 こうやって文章にあれこれ書いてもわかりにくいんですよねー。バレエ漫画「テレプシコーラ」を読めば、もっとリアルにわかりますので、興味のある方はぜひ。私は、本格的なストレッチって、こうやってやるのね、ひえ〜! と唸りました。