音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

セミナースケジュールはこちらです。 山本美芽オフィシャルサイト

天野・則竹・松本セッション@モーションブルー横浜

モーションブルー横浜でおこなわれたセッションに行ってきました。
昨年フォー・コーナーズ名義で活動をはじめた4人のうちの3人、ギターの天野清継さん、ドラムの則竹裕之さん、ピアノの松本圭司さんが顔をそろえ、ベースは岡田治郎さんでした。
セッションなのですが、4人のうち3人がいるということもあって、おそらくフォー・コーナーズを意識したサウンドだったのではないかと思うのですが、なにぶんそちらを聴いたことがないので、そこは推測になります。

ハービー・ハンコックやイエロージャケッツのカヴァー、それから松本さんのオリジナル「KBT」、天野さんが「ライヴ当日の夜中の3時にできた」とお話になっていた新曲などが演奏されました。この日のサウンドを決定づけていたのは、なんといっても生ピアノでしょう。松本さんはグランドピアノを全開にして弾きまくり。したがって、エレキギターやドラムも音量ひかえめ。パワーで押すというより、繊細さやバランス、スピーディな部分は小技まで余すところなく楽しむといった感じ。わりとテクニカルで、コンテーンポラリー・ジャズに近いともいえますが、まるっきりそっち系というわけでもなく、確か歌もののカヴァーもあったと思いますし、微妙にポップでメロディアスな部分もある。個人的には、イエロージャケッツのカヴァーの演奏に強くひかれました。思わず弾き込まれて手に汗握り、ふつふつとエキサイト。しかも、本家イエロージャケッツとはまた違ったよさが確実にありました。熱くなってもどこかクール。ニヤッとしたくなるような楽しさです。

なぜか、このライヴの帰りの電車の中で、ステップスの「スモーキン・イン・ザ・ピット」に入っている「ノット・エチオピア」が頭の中でぐるぐるしていました。そういえば、もしかしたら共通点があるかもしれません。今回のセッションにサックスは入ってなかったけど、天野さんのギターの音が、減衰しなくて太くて滑らかで、ホーンっぽいなあと思うことが何度もあったのです。何はともあれ、フォー・コーナーズの今後に注目していきたいという思いがますます強まったのでした。