この日記を始めたときから、ずっと執筆の様子を折に触れてつづってきましたので、
よ〜くわかってくださっている方もいらっしゃると思いますが、改めましてお知らせ申し上げます。
私の著書「りんごは赤じゃない −正しいプライドの育て方ー」(新潮社)
が、5月17日に発売されることになりました。
公立中学校で美術を教えるカリスマ教師、太田恵美子先生に
2年にわたり密着取材して、その指導の秘密を解き明かした
ノンフィクションです。
この本のテーマは、人をいかに育てるかということなのですが、
具体的には人間が成長するために必要な「自分探し」をする方法を記しています。
タイトルの「りんごは赤じゃない」というのは、太田先生が、いつも
生徒に語りかけていたフレーズです。
私は、取材を始めたばかりの頃、りんごは赤に見えていましたが、
現在は赤に見えなくなりました。授業を参観しながら
先入観を取り除く訓練を自分自身も受けることになり、ものの見え方が
全然変わってしまったのです。
サブタイトルの「正しいプライドの育て方」について。
1番はすばらしくてビリはダメ、1番になれないから自分はダメなんだ、
逆に、1番になったから自分は凄いんだ、という考えでは、これからの
時代、とてもやっていけません。
数字の序列ではなく、もっと質的な側面で自分を評価する力がつくと、
現在のような競争社会でも、プライドを持って生きていけます。
「私なんて無名の新人で、いつまで物書きが続けられるか・・・」と
不安におびえていた私ですが、こういう考え方に出会って
「私にしか書けないものがある」と、本心から思えるようになりました。
学校の先生や子育て中の親御さんはもちろん、
自分は将来どうやって生きていったらいいのか不安に思っている方、
すべてに読んでいただきたいと思っています。