だけどこわいのは、今わたしが述べた方法をやったからといって、確実に耳が育つ保証はどこにもないということです。たくさん聴いても、全然どうにもならないかもしれない。「やったほうがいい」ことはあるけど、１００％有効な方法なんて、ない。「絶対耳が良くなる」なんて方法がある、と主張して、教えることで高いお金をとったりしたら、かなりヤバい商売なんじゃないか、という気もします。
ここまで考えて、cyberfusionで取材したとき、カシオペアの向谷さんに言われたことを思い出しました。「オリジナリティをどうやって作るのか」なんて、きかれたって答えられないってこと。たとえばピアノで何かの曲を弾けるようになる、ってことぐらいなら教えられるけど、ピアニストになる方法なんて、誰にも教えられない。「こういうことに気をつけるといいかも」って、アドバイスはできる。そしてそのアドバイスは役に立つかもしれない。だけど、役に立たない可能性も大きいってことです。
結局、自分であーでもないこーでもないと工夫すること、試行錯誤しかないんですね。
あっ、またしても「試行錯誤」で話が落ち着いてしまった。
今日も試行錯誤しながら原稿を書いてます。それにしても、試行錯誤というのは、やってると「こんなんで大丈夫だろうか」と、不安になるものですね。あーあ。ほんとに、こんなんで大丈夫かしら。心配だ。
