音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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あーでもない、こーでもない、つまり「試行錯誤」

 試行錯誤・・・わたしが描きたいのって、何かを作るときの試行錯誤をする様子だっていうことに、きのう気がつきました。

試行錯誤といえば、私がいまそのまっただなかにいるわけですが、本を書いていくのって、やっぱりすごく苦しいんです。絵を描くことも、作曲をするのも、ライヴに向けてピアノを練習するのも、・・・すべて同じ。やりたくてやっていて、楽しいことも多いんだけど、苦しい。不安なんです。だれかに「大丈夫だよ」って言ってほしい。
 そこで先生がいれば先生が言ってくれるし、作家だったら編集者が言ってくれるわけです。ただ、先生や編集者が24時間ずーーっとそばにいて、「大丈夫」って言い続けてくれるわけじゃない。
「これでいいんだろうか」
と不安でしょうがない。
 そんなとき、支えになってくれるのが、他の人だって苦しみながら試行錯誤してるんだよ、っていう事実ではないでしょうか。ミュージシャン、作曲家、作家、画家、みんな苦しみながら試行錯誤して、自分の世界を作り上げているんだもの。
小室哲哉が、20歳そこそこでまだ売れないときに、お母さんにこういったそうです。「ボクはスワンなんだ」
って。水面からは見えないけれど、水の中では必死に足を動かしている。
 人によっては、水面下でそうやっているのを見せたくない、そういう美意識の人もいるでしょう。それはそれでいい。
 だけど私は、水面の上がすばらしいほど、水面下を見たいのです。
「なーんだ、こんなに涼しい顔してるけど、ウラじゃこんなにがんばってるんじゃん」
 ・・・みたいな。
性格悪いのかもしれない、わたし(笑)。ふん、いいんだもんね。