音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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【読者からのお便り】やった!ペーパードライバー卒業

 30代、2児の母、自宅開業されているピアノ講師のB先生からメールが届きました。B先生も私も首都圏に住んでいて、駅から歩けるから車が必須のエリアではないんです。

「美芽先生に背中を押してもらったお陰で、運転できるようになりました。と言ってもまだまだ運転エリアは狭いですが‥。仕事の時の子供達の送迎が格段に楽になりました。主人も私が運転するようになり喜んでます。美芽先生の言葉がなければ行動する事は無かったでしょう。本当にありがとうございました」

 B先生とは半年ほど前に、セミナーでお会いして、大きなお世話かなぁ、と思いながら「お金かかってもペーパードライバー返上して、運転したほうがいいんじゃないかしら」とすすめました。「でも、事故が心配だし」とおっしゃる。「もちろん心配。だけど、雨の日に二人乗り自転車のほうが、よっぽど危ない。病気のとき病院に連れていくのにも車があると楽ですよ。そもそも最近、高齢者で運転なんて大丈夫なのかしらっていうぐらいの方もたくさん堂々と運転しているでしょう。その方々より判断力も運動神経も、まだ若いB先生のほうが、ずっと優れているんじゃないですか。必要な2か所、3か所を往復するだけにして、道も運転しやすいところを決めれば、練習すれば乗れる。私もそうだった。娘が0才のとき、徒歩で行ける近所の保育園に入れなくて、2キロぐらい離れた保育園に入ることになった。自転車でも行けるけれど、雨の日とか荷物のことも考えて、覚悟を決めてペーパードライバーを返上することにしたんです。大げさだけど、これでなにがあっても仕方ないという覚悟を決めてハンドルを握りました。

入園が決まってから、たしか日曜日の午前中など空いている時間を狙って、ひとりで家のまわりを1周するルートを練習して。思い切って平日に赤ちゃんだった娘を乗せて毎日練習をして。そしてある日、保育園まで行ってみた。行けました。なんとか入園までには車で行けるようになったんです。運転よりも駐車のほうが苦労したかな。今も下手なんですけど。その後アメリカに行くことになって、むこうでは英語で左ハンドルの実技試験受けて、80キロで飛ばして車線変更しないと最寄りのスーパーにもいけないの。泣きそうになったけど、生きていくためだから。頑張りましたよ。でもそのおかげで、いま忙しくても、週に1度スーパーで大量買い出しして買い物の時間節約して、土砂降りでタクシーがつかまらなくても子どもを病院に連れていけるし、多喜先生のレッスンも車でさっと行ってこれる。どれだけ時間が得をしたかわからないです。みたいなことをお話したんでした。長い。爆

 

 B先生に、免許取得までの経緯を綴ってもらいました。

「音大卒業後すぐに免許取得。その後すぐに留学が決まり、運転どころではなくなりました。帰国後、楽器店での講師、結婚、出産、自宅教室開講となり、節目節目で『運転できたら楽だけど、私の稼ぎじゃ車買えないしなぁ。怖いしなぁ。私には無理だ。やめとこう』となっていました。
 現在、自宅教室のみで指導しています。その際5歳と1歳の子供たちは義母にお願いしています。徒歩20分の義母宅まで抱っこやベビーカーで送り、義母の自転車で自宅に戻りレッスン。レッスンが終わる19:30ごろ義母がタクシーで自宅まで子供たちを送り届けてくれ、自転車に乗って義母は帰宅。というのを週2回2年続けていました。
 運転できたら義母の負担が減るのになぁとずってモヤモヤしていました。美芽先生とのお話で、『子どもがいて仕事も持ちたいなら運転しなきゃだめですよ! 絶対乗れるようになりますよ!』と後押ししてもらい、主人に相談するとすぐに『車を見にいこう』となりました。軽自動車ですが、バックモニター、アラウンドモニター、自動ブレーキ、人感センサーなどあらゆる安全オプションをつけたため200万円かかりました。
 自転車学校のペーパードライバー講習を2回受講するも(2万円程)全く自信がもてず、プライベート教習(教官が来てくれて、自分の車で、走りたいルートを教えてくれる)をネットで探し100分レッスンを4回受講(6万円)。高額でしたが、みっちり練習してようやく自信がついてきました。

 今は仕事前後の子供の送迎や、バスと電車を乗り継いで通っていた子供の習い事も送迎できるようになり、お金はかかりましたが運転できるようになり本当によかったです。ちなみにかかった費用は私の収入からではなく、主人の稼ぎからです。自宅の防音室も同様です。私が今ピアノを指導できているのは主人と義母のお陰です。一時期は「主人や義母に迷惑をかけすぎていないか?主婦業に専念するべきなのか」と葛藤もありました。幸い反対された事はないので、甘えながらやっています。しっかり生徒さんを育てる事が恩返しです。

 長くなりましたがこのような感じです。ピアノ講師の自活問題が話題になっていましたね。私は主人の扶養なので100万円を超えない程度の収入です。やはり子供が小さい頃は男性並の収入を得るのは大変ですよね。女性の働き方って難しいです。先生のおっしゃる通り、何事も継続ですよね。私も続けていて良かったと思えるように頑張ります」


 あらためて、お母様の自転車での事故などがないうちに車に切り替えられて、ほんとうによかったですよ。すごい大きなお世話なこと言っちゃって悪くなかったかなぁ~と心配だったので。よかった。

  子ども2人の毎日の送迎、車がなくちゃ、大変です。自転車で頑張っている方もいますが、車に乗れるなら、ぜったい乗ったほうがいい。遠慮なんかしている場合じゃないです。このあと発表会するときも、仕事のいろんな場面で、車に乗れることは役立ちます。

 

 B先生のように、理解のあるご主人と義理のお母さまがいるのだったら、いざとなったときに(夫の収入が減る)アクセルを踏める(大黒柱になる)体制にしておくことが大事なのであって、いま必要以上に稼がなければと無理する必要はないと思います。
 今しか手をかけてあげられないこともいっぱいありますものね。
 うちは娘が中2になりましたが、すでにもう親の出番すごく少ないです。
 1日10分話すぐらい。

 

 まあ車がどうこうというよりはですね。夢の実現のために、まだやっていないことで、できることが残っているのなら、怖いけれど、踏み出さないともったいないよ。案外やってみたら大丈夫ということもあるってことです。私にはうまくいく保証はできないし、失敗したときの責任もとれませんが。

 

 

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