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音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

セミナースケジュールはこちらです。 山本美芽オフィシャルサイト

21世紀へのチェルニー ホールセミナー受講者ご感想

f:id:mimeyama:20150321234120j:plainf:id:mimeyama:20150321225931j:plainf:id:mimeyama:20150321225907j:plainf:id:mimeyama:20150321225848j:plainf:id:mimeyama:20150321225747j:plainf:id:mimeyama:20150321225722j:plain f:id:mimeyama:20150321225809j:plain今日は楽しかったです。100番は弾いた記憶がないので、さらっと全部弾いて気に入ったのを残しておきました。

 チェルニーはブリランテに聞こえることにこだわっていただけあって、ホールで弾いてみるとブリランテに聞こえる曲が多かったです。彼は練習曲としてなじみやすい曲を編纂したわけで、とてもよく考えられた練習曲集なのではないかと思いました。今の子どもにとっては当然通じにくいところもありますが、古典の曲を学ぶときに、雰囲気を知る教材としては有益に使えます。

 問題なのは、教える側がチェルニーのよさを理解して、曲を選択して活用できるだけの力が足りないことでは。教える側がチェルニーは音楽性を養うためのものではないという考え方で育てられていることに問題があると感じました。 (木下美代子先生)

 

 今回のセミナーはとても充実しており感謝しています。幼少のころから自分が学んできたチェルニーは、やらされた感、義務というか、仕事のように取り組んでいて、楽しく練習というところまでたどりつけませんでした。しかし今日のセミナーの予習のため、また教える立場になってチェルニーをさらってみると、古典派やロマン派初期の作品のための練習曲、ドリル、エクササイズとして書かれたことがわかってきました。

 これまで、なぜ教則本をやらなければいけないのか、先生側が生徒側に伝えてきれていなかったと思います。また、チェルニーの曲数が多いことや同じような反復練習が多いことも問題だと感じます。講師のなかにはチェルニーに否定的な立場の方もいらっしゃいますが、参加してみて教材としてソナタソナチネの準備になることが改めてわかりました。チェルニー100番でアンサンブルをしたことで、よりチェルニーを身近に感じます。(橋本真規子先生)


21世紀へのチェルニー ホールセミナー セミナーレポート


● チェルニーに対して新たな見方はできましたか?

 チェルニーと言えばテクニック強化、趣味の域を越えていくための関所のように思っていました。というのも、私自身は30番からしか弾いたことがなく、あの延々続く指の訓練のような曲を子供の頃は“曲として面白い”と思ったことは一度もなかったからです。とにかくこれは、これから古典のソナタを弾くために必ずやらなければいけない関所だ、と思っていたのでした。当時、100番やリトルピアニストに出会っていたらもしかしたら違っていたかもしれません。

 今回セミナー受講のために初めて100番を購入しパラパラと弾いてみてびっくりしました。様々な様式の曲がけっこう入っていて、しかもなかなかかわいらしい。ソナチネはまだ弾けないけど…という子でも弾けそうなソナチネ風の曲があったり、宮廷の風を感じられるような曲があったり…こんなにいろんな曲があるじゃない!やるな、チェルニー!という感じでした。

 また、ホールの響きがとても良く…狭いレッスン室では感じられないブリリアントな響きがとても美しかったです。ピアノってやはり広いところで弾くものですね。

 100曲もあるのか…ということで食わず嫌いで通してきたチェルニー100番練習曲。さすがに現代っ子に100曲は無理かと思うので、しっかりと勉強して上手に抜粋して生徒さんに使ってみたらどうだろう…と考えています。


●これまで日本のピアノ教育のどんな部分に問題があったのでしょうか?

 ネットが普及した今でこそピアノ教師の横のつながりがありますが、つい一昔前まではとても閉鎖的な業界だったと思います。何か疑問に思うことがあっても誰かに聞くこともできずに一人で悩み、結局『自分が歩んできた道 = チェルニーはやらないとね』というところから抜け出せないでいたのかなと思います。

 それでも、なぜチェルニーを使うのか、これを使うことでどういうことが得意になり、どういうことが足りないのか、これをすることで、結局何を得たいのか、という目的意識があればよかったのかもしれませんが、とにかく横並び大好きな日本人、そんなことを考えなくても、みんながやっているから、という理由だけで十分安心できたのでしょう。これだけの理由があれば、あえてチェルニーをやめる、という選択はなかなかできるものではなかっただろうと思います。

 どんなことでもそうですが、やはり閉鎖的であることの弊害はあるのだな、と思いました。


●その他

 昔から、チェルニー30番とインヴェンションが大きな山だとよく聞きました。そこになると面白くないし、難しいしわけわかんないし…そこでつまずいてやめていく子が多いんだよ、と。でも、芸事だからそれでよしだったんですね、昔は。そこを乗り越えていくのは、つまらない練習でも我慢できる子か苦も無く通り抜けられる力のある子…そうじゃない子は別にもういいんじゃないかな、という暗黙の了解的なものがあったんではないかと思います。

 私はと言えば、頭はぼーっとしていて、指動かしてるのが楽しい、というタイプだったので、なんとなく先へ先へと続けていたら、なんだかけっこう弾けて、じゃあ音楽の道も見えてきたね♪みたいなお気楽な感じでしたが…

今回あらためてチェルニーを見てみて、なかなか面白いし、目的を絞って必要な練習曲を取り出せたら、けっこういい感じの練習になるんじゃないかと思いました。チェルニーって必要?というお話をしつつ、チェルニーの可能性を見つけることができた今回のセミナー、とても有意義で楽しい時間でした。

また次回も楽しみにしています。

古内奈津子先生






今日はホールでのセミナーを企画してくださいましてありがとうございました。

チェルニーの小品を音楽的に! しかもホールの響きを感じて弾いてみる! 参加者で聴きあう!

この経験をしたことで、音楽の楽しさをまた1つレッスンで伝えることが増えました。

100曲の中から皆さんが何番を選ぶのかも楽しみでした。

それぞれに楽しそうにとても素適に弾いていらっしゃるのをチェルニー先生が見たらびっくりされたかもしれません。



チェルニーはテクニックを身につけるために、曲それぞれに目的をもって作ったことがわかります。

音階がいかに美しいか、アルペジオがどんなに華やかか、レガートに歌うとどんなに心地よいか、連打が何を訴えるか、ハーモニーの動きが感じとれるか、など。

どうすれば、そうしたテクニックをマスターできるのかを音楽的耳をもって指導できなくてはいけないということなのです。

チェルニーが悪いのではなく、速く!強く!間違えずに! 弾けるよう回数や曲数をこなす練習法しか提示できなかった指導者に問題があったと思います。
しかし、どのようにチェルニーをレッスンに取り入れるのか?

チェルニーを練習しておけば、ソナチネソナタが楽に弾けるという先生方の声。

弾けるようになるにはどうしても毎日の練習はしてほしい。レスナーの共通する悩みです。



そこで今回もチェルニーでアンサンブルをしてみるという方法。とても楽しかったです。

この小品を並べて物語も作れそうです。みんなで取り組めば頑張れるかもしれません。

ちょっとおもしろいアイデアを浮かべながら帰ってきました。

おしみまさこ先生