音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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シリーズ【音大のキャリア教育を考える】 はじめに~

音大でのキャリア教育が最近、充実してきています。

音楽業界の仕組みを勉強したり、自分の強みは何か、ポートフォリオを作るなんて授業もあったりするみたいなんですよ。

 

以前は、音大で学ぶことといえば、音楽についての専門知識や実技、教職教養、一般教養、語学などでした。

 

私は音大ではなく教員養成大学の東京学芸大学ですが、その当時(1990年代)、音大では演奏と教育、一般教養、語学を学びました。

学芸大は教職教養が充実していて、臨床心理学のゼミをとって少人数で心理療法について学ぶなどの機会がありました。音大に比べて見劣りするのはピアノのレッスン時間でしょうか。90分で5人のグループレッスンでしたから、ひとり20分ぐらい。ただ、声楽も個人レッスン3年生までありましたし、副科でヴァイオリンやお琴も学んだし、和声も3年間少人数で作曲家の先生に赤入れしていただいたし。音楽学の東川清一先生と生徒2人先生1人でギャラン・パリ・シュヴェ法の文献購読をしたりと、かなり充実はしていました。

語学は英語とドイツ語。ドイツ語はあまりものになりませんでしたけれども(苦笑)

 

いま、私はピアノの先生たちと密に交流しながらセミナーをしたり本を書いたりする活動をしています。そんな現場に近い私だからこそ、いま取り組むべき必要性として考えているのが、音大のキャリア教育で何を押しえていくべきか、という問題です。

そのために、まず、以下のような事例をフェイスブックでお寄せいただきました。

●同級生や友人などで、音大を出て、ピアノの先生になったけれど、結局いまはやってない。というケース

●いちどは自宅教室をはじめたけれど、教室経営がうまくいかなくて廃業した

●講師経験はあるが、結婚・出産後、講師に復帰できないまま

 

 一度投げかけをしただけで、驚くべき多数の事例が寄せられました。これから現在進行形で、事例の紹介と分析を行っていきます。