多喜先生のところで、4回目のレッスン。まずはチェルニー、今月は右手スケールの14番でした。「だいぶ指が動くようになったわね!」といつもながら前向きコメントをいただきます。まあ課題はありつつ、流れはよくなったかと。手首の力を抜いて、電車の連結器のようにうまく使って右手を弾く技などを教えていただきました。
曲のほうは、モーツァルト、モーツァルト、ラヴェルと毎月持っていっておりましたが、今月もラヴェルのソナチネを持っていきました。2楽章の譜読みがいくらやってもあやしく、途中で止まって「えっっと?」と楽譜を読んでいる私。ここ数日は、頭がぐるぐるするぐらい、とにかく必死に2楽章を弾いていました。
しかし、拍子にのって流れたいのにー!!! 流れられないー!!! ゆっくり弾けばいいんだろうけれど、あまり遅く弾くと弾きづらくてつい弾きやすい速さになり、あちこちで止まり。だめだとはわかっているんだけれど、うまくいかない。
結局、ラヴェルは1楽章と2楽章、両方聴いていただきました。「うん、1楽章は少しラヴェルらしい音になってきたわね」と、これまた、ありがたい前向きコメント。しかしレッスンしていただくと、1楽章、課題が多すぎ。
主に、右手のソプラノだけをとりだして、アーティキュレーションも音色も完璧に弾いていく練習をしていきました。「あ、そこ、つなげないで切るのよ」「そこはアクセント」「次の音にいく前に、ペダルを切って」「そこはもっと音を出して」など、完璧なメロディ・ラインを造形していこうとすると、もう、脂汗が流れそうな感じです。4ページ弾いたら、もう、げっそり。スタミナ足りないなあ。
1楽章をあちこち直していたら2楽章までたどり着けませんでした。うーむ、ソナチネは声部が多いから、音が多くて、やることも多くて、気をつけることも多くて、臨時記号も多くて、難しいなあ。なんでこんな難しい曲を選んじゃったんだっけ?? 自分でもよくわからなくなってきました。
冷静に考えれば、長いブランクのあといきなりラヴェルは、無理があったんじゃないってことですね。しかも春休みがあって練習時間が…おっと言い訳はしないしない。なんだかんだいって、課題山積であろうとも、左手と右手の親指人差し指あたりでラヴェルの書いた和音を弾きながら右手の小指でメロディを鳴らすときの、あの倍音たちの響きの美しさ。なんなんですかね、あれは。練習しているだけでも十分幸せです。
ひとつひとつの声部や和声の流れを、丁寧に味わって、パーツごとに完璧な美しさで弾く練習をもう少ししてみようかなと感じた今日のレッスンでした。しかし老眼が始まったら譜読みってもっとしんどくなるのかな…。
- 作者: 中井正子
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