音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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夏休みが終わった! 兼業作家のごとき日々

ようやく夏休みが終わりました。

息子の幼稚園の預かり保育があるときに、日本フィルのコンサートや美術館、ピアノランドフェスティバルなど、娘とふたりで電車に乗って出かけたのが良い思い出になりました。娘はものごころついてから日本の夏は初めてで、温泉やお祭りも初めて。目を輝かせている様子を見ると、ああ、小学生の夏休みって、ほんとに自由でいいな、うらやましくなります。

けっこうがんばったじゃん私、と思っていたら、先日、幼稚園のママ友に再会してランチしたところ、とんでもないつわものがいました。ほぼ毎日、車で10分ぐらいの川沿いの公園まで行ってずっと3歳児の外遊びにつきあっていたんだとか。え、えらい、えらすぎる、この暑いのに…。

私はとても朝や昼間に外に出て遊ぶ気力はなく、子連れの外出先は、せいぜい買い物や図書館。夕方に外遊びにつきあう程度でしたが、どうも子どもたちが運動不足なのではと心配になり、8月からは近所のスイミングスクールに通わせました。小学校のプールが夏休み中2回しかないんです。

暑さだけでなく、睡眠不足に苦しんだ夏でもありました。

アメリカにいたころもでしたが、子どもが家にいると、昼間というか、夜の11時ごろまで、なんだかんだと机に向かえないんです。昼間はちょこっとずつメールチェックするぐらい。最近ではツイッターとかもできますけど。仕方ないので、11時から夜中の3時ぐらいまで原稿を書くしかない。11時に寝て、3時ごろ起きるパターンのほうがよさそうなのですが、どうしても夜型になってしまいます。

夜中まで起きて原稿書きながらツイッターしていると、猪瀬直樹さんも同じことをやっているなと思う日もあり、作曲家の樹原涼子先生や、音楽評論家の中川ヨウさんなど、大先輩と夜中にリツイートしていただいたものをこっちもリツイートで返して、ちょっとだけおしゃべり気分。あれが楽しかった(笑)。

暑さと睡眠不足で、2回ほど風邪をひきました。熱が一度出て耳鳴りがしたり、頭痛がして目の奥が痛くなったり。うーん、潔く、夏はいっさい原稿を書かない、とできればいいのですが、一日じゅう子どもと過ごしていると、文章を読んだり書いたりしたくて、禁断症状みたいになってくるんですね。やめられない。

はーしんどいなーと思いつつ、村上春樹さんの本を読み直していたら、村上さんは専業作家になる前、お店をやりながら原稿を3年ほど書いていたそうで、それがいかにつらかったかという話が出ていました。村上さんに限らず、兼業の作家って結構いるはず。仕事をやめて食べていける作家ばかりではないですし。私もほんとうにアメリカにいたころと、夏休み中は、兼業作家な状態。でも兼業作家って、20代とか、若いころにやる人が多いような。

最初のほうはけっこうがんばっていましたが、最後のの1週間ぐらいはもうボロボロ。でも終盤疲れ果てているのは私だけでなく、スイミングクラブに行くと、びーびー泣いている幼稚園の女の子を怒鳴りながら手をひいて歩いているお母さんがいました。本当は怒鳴っちゃいけないけど、もう限界なんだろうなあ。ここまで来ると、怒鳴るのぐらいはもうしょうがない。疲れによる集中力低下で、事故や怪我をしないことがとにかく重要。そう自分にいいきかせながら、夕飯の支度をしているときに、割れ物ではないけれど、いろんなものを落としてガシャンと音がして。やばいやばいやばい。

というわけで、無事に過ぎてほっとしています、夏休み。

でもね、日本は40日だから、まだいいんですよ。

アメリカは、2ヵ月半ですから。長すぎて毎年困っていました。娘は喜んでましたけど。あちこちサマーキャンプに通わせるのにも1週間で1万円とか、お金もバカにならなかったし、いちいち送り迎えで車を飛ばして。キャンプの中身自体は、ロッククライミングができたり乗馬ができたり、水泳やってくれたり、料理教室あり、理系向けのロボット製作みたいなのもあったかな。バラエティに富んでいて、素晴らしいんですけどね。

そもそもアメリカは、3歳児の通える普通タイプの幼稚園は、毎日なんてないんです。週に2日、しかも3時間。それを考えると、日本だったら3歳になれば毎日、午後まで幼稚園があるんですから。文句をいったらバチがあたります。

大変だといいながら、仕事もいちおうできたし、思い出もできた。今年も残り4ヶ月、充実させたいところです。