音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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Beautifullest じゃないでしょ!JUNIE.B!

Junie B. Jones Loves Handsome Warren (A Stepping Stone Book(TM))
Junie B. Jones Loves Handsome Warren (A Stepping Stone Book(TM))
Barbara Park,Denise Brunkus

英語のレッスンで、ミセス・ギャラントと一緒に、毎週1冊ずつジュニーBのシリーズを読むことになりました。アメリカの小学1年生で、特によく読める子はこのシリーズを読んでいます。辞書なしでも読めますが、やはり知らない単語は気になるし、いまいちよくわからない箇所があるので、それを先生と確認しました。

そこで改めて気づいたんですが、この本、困ったちゃんのジュニーBのお話で、彼女の一人称の語りの形式です。1年生は、不規則動詞にEDをつけちゃったり、スペルがおかしかったり、〜lyとつく副詞にしなければいけないところを形容詞のままだったり、文法の間違いが多いんです。

そういう1年生らしい間違いを、作者はあえてあっちこっちにたくさん入れているんです。最初はbeautifullest とあって、あれ? と思っていたのですが、ギャラント先生が、「costedってあるけれど、costは、past tense(過去形)でもcostだから、これは間違いよ」と指摘してくれて「そういえば」と気づきました。

こうした文法の誤りが満載で、ある意味、お勉強的な観点からいうと、問題のある本かも。でも、それを「何これ!へんなふうに書いてる!」ってわかると、すごーーーく面白いんですよね。

今週読んだのがこの8巻で、最後に ノックノックジョークというのが出てきます。このノックノックジョーク、英語学習者にはかなりしんどい〜。先生に解説してもらってやっとわかりました。

たとえばですね。

"Knock-knock,"
"Who's there?"
"Icy,"
"Icy who?"
"Icy London,Icy France,Icy Lucille's Underpants!"

このicyは、本当はI see London,I see France,という決まり文句があるんですが、I seeとicyの発音が同じなので、それにかけているんですね。

うーんちょっとこのへんが、なかなか厳しいんですよね〜。ま、でも、そういうことは、わかれば面白いけれど、わからないから一大事って大騒ぎするような内容でもなく、とばしても全然問題ないんだってわかってきたのも収穫です。そうそう、この本で、「どういう意味!?」って一生懸命調べたsmackという単語が、ちゅぱっと唇を鳴らす音で、ずっこけた覚えも。

どうも英語の本を読むっていうと、バートランド・ラッセルとかの難しい評論を読まされた共通一次の思い出が、どこかにあるんでしょうか、私には。こういうしょうもない「ファーストグレーダー・イングリッシュ」が、実にいま、面白く、しょうもなく、新鮮なのです。