音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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息子が2歳に、娘は7歳に

ええーもう!? と自分でも思うんですが、息子がもう2歳になるんです。
アメリカで出産してからもう2年たったというわけ。まさに光陰矢のごとし。
息子と娘は誕生日が1日違いなので、ふたりまとめて誕生日会をしました。

ふにゃふにゃの新生児だった息子は、立って歩いて、怒ったときは両足ジャンプをしてとびはね、階段もひとりで安定してのぼりおりができ、ドアをひとりで開けています。ご飯もこぼすけれど、だいたいひとりで食べているし、話もします。私のことは、「あーたん」というのです。洋服を出してきて「着る」と繰り返しているのは着せて欲しいとき。あやまりなさいっ!! と私に怒られると、ごっしゃい、といって頭を下げる姿がいじらしく、笑みをこらえるのが大変。

娘は小学校1年生をしっかりとやっています。漢字練習をしていると、字はなかなかうまいんですが、1ミリぐらいはみ出ているところが多いのです。月とか日とかの横棒ですね。「これ、はみでてるじゃん。やり直し」と毎日いっているうちに、お互い心底うんざり、イライラ。そんなある日、私の頭に「はみで音頭」がひらめきました。バッハのトッカータとフーガのイントロのメロディにあわせて「はみで〜、はみでだはみで〜、はみで〜、は〜み〜は〜み〜」と、ドラマチックに歌いつつ(時々やけくそになって、1オクターブ高くベルカントでオペラのアリアみたいに歌っちゃったりとか…変すぎますね)、漢字のはみ出ている箇所を指差します。くだらないんですけど、私も娘も爆笑。「はみで発見! はみで〜」と歌い踊りながら漢字プリントを持ち去る私。絶対、変な人にしか見えませんね。対する娘は「はみでは歌わせないっ! かして! 消すんだからっ!」と漢字を私から奪い取ります。まあいいんですが、漢字練習につきあうのも、なかなか芸が必要なようで。その他にも、プリントの名前欄になまえを書いていないときには、ショパンの葬送行進曲で、名前がないよ〜行進曲とかに勝手に替え歌をつくってます。な〜ま〜えが〜な〜い、な〜まえ〜ない〜…。すみません、くだらなくて。

娘に関しては、ピアノやソルフェージュもかなり難航中。漢字がそのありさまなので、ピアノの練習なんて週に1回しかできないこともあるぐらい。そして久々に弾くから思うように弾けず、イライラが爆発というよろしくないサイクルへ。そこで、ここも私が、へたな芝居をうっています。絶対に弾ける、または絶対に読譜できるやさし〜い課題(たいてい、1年とか2年以上前にやったことがあるもの)を見せて、「みてみてこれ。超むずかしいよねー。絶対無理だよね。さ、やめたやめた」といいます。すると「弾けるもん」「できるもん」といって娘がのってくる日があるんです。毎日ってわけにもいきませんが。そこでどんなに簡単なものであっても、娘が弾いたら「えええ〜っ!? うっそ〜!!! こんなむずかしいのが、すっごく上手じゃない!? どうしたの今日は?? あんまり頭の調子が良すぎて鼻血が出ちゃうんじゃないの!? 大丈夫!?」と、大げさにほめます。娘も私が芝居をうっているのは百も承知なんですけど、「お母さんってば、また大げさなんだから。こんなの昔にやったから簡単じゃん」といいつつ、まあ、悪い気はしないみたいなんですよね。そこで調子にのって、何曲か弾いて、少しカンが戻れば、もう万々歳というか。はあ。

というわけで、私のほうは子どもたちが寝た後はもう、抜け殻状態。きょうはパソコンに向かう気力があるから、いいほうですね。私にも休みが欲しい、と思うことがないわけではありませんが、(おっとクルーズ中は家事は休ませてもらったんでした、ありがたや)子どもたちが元気に誕生日を迎えられて、ほっとしています。