音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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西カリブ海で最も美しい「7マイルビーチ」(グランドケイマン島)

カリブ海といっても広いです。といっても一週間以内のクルーズで行ける場所は2−3ヶ所。我が家は小さな子どものいるファミリーなので、とにかく素晴らしいビーチに行って思い切り遊ぼうと考えました。そこでクルーズのガイドブックに載っていた、カリブ海で一番素晴らしいビーチの項のなかで、西カリブ海のベストは、グランドケイマン島の7マイルビーチなんだとか。今回の旅のメインはそこだ!! と決めました。

Frommer¥'s Cruises and Ports of Call 2010 (Frommer¥'s Complete)
Frommer¥'s Cruises and Ports of Call 2010 (Frommer¥'s Complete)
Matt Hannafin

クルーズ船は港に直接つけられないので、沖合から小さめのテンダーボートに乗り換えていよいよ上陸します。タクシーの客引きのおじさんが「Royal Palm beach club 4ドル」という看板を持って立っているので、さっそくお願いして、12人ぐらいの乗客でバンに乗り、10分ぐらいでビーチに到着しました。

7マイルってことは11キロぐらいの長さがあるわけで、そのうちのどこに行けばいいのか調べたところ、トリップアドバイザーのサイトに、Royal Palm Beach clubという海の家みたいなカフェというかレストランがあって、そこでシャワーもトイレもあり、ビーチチェアの貸し出しや飲み物食べ物も買えるというので、そこに行く予定にしていました。下調べしておいてよかった!

 ビーチに着いてレストランの横を通り過ぎると、いきなり海が広がっていました。海の色がエメラルドグリーンがかっていて、まるでプールのように透き通る、クリスタルクリアウォーターです。水底の砂に、太陽があたって模様のようにきらきらと光っています。うちの夫はシュノーケルをずっとやっていました。すごくよく見えたそうです。私はコンタクトレンズをなくすのが怖いので、チャレンジしなかったのですが。ちょっと残念。海がものすごくきれいなので、ダイビングの名所なのだそうです。

 砂は粉のように粒が細かくて、薄いピンクベージュ。横を見るとずっと見渡す限りビーチがひろがり、遠くには私たちが乗ってきたクルーズ船が見えます。
 それなりに人はいましたが、うんざりするほどの混み具合でもありません。あんまり人が少ないのも怖いので、ちょうどよかったです。この日はクルーズ船が3隻来ていたのですが、まあ、7マイルもビーチがあるのだから、なんとかなるんでしょう。

 波はおだやかで、とても静かでした。

 寒かったマイアミと違って、ここはキューバよりも南。日が照ると暑くて、帽子とサングラスをつけて、浮き輪をもって、息子と一緒に海に入りぷかぷか浮いていました。水は、一瞬冷たいような気がしますが泳ぐには充分な温度でした。

 ぷかぷか浮いたり、バタ足したり、ビーチで砂遊びをしたり、寝そべったり、ジュースを飲んだり。ビーチって、触覚を使って遊ぶ場所なんですね。砂とか、海の水とか、日差しとか、風を感じるだけでも面白い。水着を着ているから、思う存分砂まみれになれちゃうのもいいし。子どもたちは夢中になって水や砂と戯れ、大人の私も、1歳の息子が砂を食べたり目に入れないように気をつける以外は、ほとんど子どもと同じ状態で遊んでました。

 日焼け止めを塗り忘れた場所は、それなりに焼けちゃいました。でも、ビーチパラソルを借りるほどの暑さではなくて、ちょうどよかったです。

 この日は他にはどこにもいかず、ずっとひたすらビーチで海を堪能しました。だから、グランドケイマンに怪しい税金逃れのペーパーカンパニーがいっぱいある様子なども全然わからなかったのですが…、でも、上の娘は、「7マイルビーチで泳いだのが一番楽しかった」と、帰ってきてから言っていたので、まあいいかと。

 7マイルビーチには、リッツカールトンやウェスティンといった豪華ホテルが点在していました。うーん、こんな素敵な海に1日だけなんて…、せめて2-3日ぐらい滞在できたらなあ…。でも、グランドケイマン島はホテル代も食事代も、カリブ海で一番高いんだそうで。ええ、1日だけでも充分ですとも! 

 ビーチには観光客らしき人以外はぜんぜんいなくて、みんなのんびりしていました。物売りは法律で禁じられているためもちろおおらず、地元の人たちも目つきがやさしく、殺気だっている人がどこにもいなくて、治安は非常にいい印象でした。経済的に安定しているのでしょうね。きれいで治安がいいから、クルーズ船もいっぱい来てお金が落ちて、ますます経済的にも安泰という…。逆にいえば、治安がいまいちな場所に観光客を呼んで経済を上向かせるのは、かなりの難題なのかも。

 そういえばちょうどこの日はクリスマスイブでした。3時ごろにビーチから帰ろうと出口に行くと、朝、港から送ってくれたタクシーのおじさんが待ち構えていて、また港まで連れて行ってくれました。この黒人のおじさん、陽気でなかなか品のいい人で、YOUではなくMY FRIENDを連発するのです。別れ際には、「Merry christmas,my friend!」といってくれました。水着を着てメリークリスマスって、あこがれていたのですが、実際にやってみると、なんかピンとこなくて妙な感じでした。