Number the Stars
Lois Lowry
ミセス・ギャラントとの英語の個人レッスンで、アメリカの小学校6年生がリーディングの授業で使う本を読みました。ルイス・ローリーの"ナンバー・ザ・スターズ"です。
ちょっとできのいい6年生ならば1日か2日でこれ1冊が読めてしまうそうですが、私は1週間以上かかってしまいました。でも面白かった!
あらすじを少し。第二次世界大戦下のデンマーク、コペンハーゲンを舞台に、ナチスドイツに占領されユダヤ人の迫害が始まろうとしていました。少女アンヌマリーは、家族ぐるみでユダヤ人の親友エレンをスウェーデンに逃す手助けをします。当時、スウェーデンは鉄鉱石が産出する関係などで、ドイツに占領されず、自由な国でした。スウェーデンに逃れれば、安全だったのです。途中、ドイツ兵にエレンが見つかりそうになる危機がいくつもあるのですが、アンヌマリーは必死にそうした危機を乗り越えていきます。
ミセス・ギャラントは定年になったばかりなので、数年前に6年生を担任したときの資料をたくさん出してきて、それを使ってみることになりました。
リーディングの授業では、登場人物には誰がいて、何をしているどんな人か? などの全体像を話したあと、章ごとに質問をしていくそうです。第12章で、アンヌマリーのお母さんには何が起こりましたか? その後どうなると思うか、あなたの考えを書きましょう。アンヌマリーの気持ちになって、外出している誰かを待っているときの気持ちを書いてみましょう、とか。
ダイアリー・エントリーというのもあります。登場人物の誰かになりきって、日記を書くのです。ふーん、これって日本の国語の授業でやっているのとおんなじだなーと感じました。6年生は、だいたい2週間ぐらいかけてこの本を勉強したそうです。
アメリカの小学校で授業を受けて、きっちり基礎を作れたらなあ、というのがずっと夢だったのですが、幸運にもそれに近い形で勉強ができて、なんだか楽しくなってきました。
audibleというサイトで、この本を朗読しているオーディオブックもダウンロードできました。眠くて読む気力がないときに、聴くだけならまだなんとかできるので、結構使えます。知らない単語の発音も確認できました。
この本を読み終わって、次の本を何にしようかという話になり、6年生向けはちょっとしんどかったので、5年生か4年生用で次はお願いします! とミセス・ギャラントにリクエストしたところ、今度は"Esperanza Rising"という本が来ました。こっちは字も大きいし、もう少し楽に読めそうです。
これはメキシコの大金持ちの娘だったエスペランサが、突然不幸に見舞われ、カリフォルニアの農場で働き始め、数々の困難を乗り越えていくお話です。
カリフォルニアの内陸盆地には広々とした広大な土地があって、ぶどうに桃、アーモンドにくるみ、りんご、みかん、お米に小麦、さくらんぼ、もういろんな農作物がとれます。スーパーに行くと、驚くほど安い値段でそれらが山積み。佐藤錦そっくりのおいしいさくらんぼを、2キロで600円ぐらいとかで買ったこともあります。
カナダに行ってスーパーに入ると、野菜や果物の多くはカリフォルニア産でした。まあ10月だったこともあるのでしょうが。その安くておいしいカリフォルニアの野菜や果物の収穫を支える農園労働者は、多くがメキシコからの移民です。その移民たちを主人公にした話なのです。
Esperanza Rising
Pam Munoz Ryan