日本から1ヶ月遅れで新聞を読んでいるのですが、辻井伸行さんの記事が多いことに改めて驚きます。彼が全盲だからやはりニュースにもなりやすいんでしょうか。
彼のお母さんの著書を読んでいると、アナウンサーだったお母さんは音楽にまったく縁がなかったのに、赤ちゃんの伸行くんに聞かせるために英雄ポロネーズだけでも違う種類のCDを買ってきたり、どんどんいろんな先生にアプローチしたりと、音楽のことは専門外といいつつ、とにかく積極的で、それが良い方向に進んでいます。
音楽が専門の私にとって、もし将棋だとか野球だとか、水泳だとか、そういった専門外の世界で同じようにできるか? と自分に問うてみると、うーむ、かなりしんどいな、と正直いって思います。
今現在は専門外の英語にどっぷり浸かった生活で、娘も私も長期的プロジェクトとして自分自身も英語の勉強を必死に続けていて、少しずつ成果も出てきましたから、まあやってやれなくはないのかもしれませんが。
どうも最近、うちの娘が理科が好きらしいということがわかり、理科を伸ばしてやるにはどうしたらいいんだろうかといろいろな雑誌を読んで調べています。とりあえず図鑑を買って、いろいろ一緒に観察して、話をするぐらいしか思いつかないんですが。
自分の専門外のところにわが子の興味関心があったとき、どこまでサポートできるんだろうかと不安になりますが、私が音楽が専門だからって音楽をやってほしいと思うのは勝手すぎるわけで、娘とは将来いっしょにコンサートに行ければ十分と考えるべきなんでしょう。でも、私ほどには音楽に命をかけていなくても平気そうな娘を見ると、ちょっとだけ寂しい気もします。彼女と私は違う人間だから違う世界があることを、私が受け入れなければいけないのでしょうね。