Grandma Summer
Harley Jessup
サンフランシスコの夏が涼しい、ということはこのブログでも何度もふれてきました。サンフランシスコに限らず、パフィシックコースト、つまり太平洋ぞいの西海岸は寒流の影響で夏は非常に寒いのです。
カリフォルニアだけじゃなくて、北のオレゴン、シアトル、バンクーバーに至るまでそれは同じ。
水が冷たくて、空や海、空気や景色に不思議な透明感があります。
先週、うちの娘が学校の図書館で借りてきた絵本が、まさにそのパフィシックコーストの空気をそのまま閉じ込めていたので、私のほうが夢中になってしまいました。
"Grandma Summer" という本です。
オレゴンの夏の海、砂浜近くのふるーい別荘に、男の子がおばあちゃんと一緒に遊びに行って、砂浜で素敵な宝物を見つけるお話です。
もうすぐ海が見えてくるまでの道に、咲き乱れる紫やピンクの小ぶりの花々。
夏なのに寒く、ストーブに火をつけて。
砂浜にころがっている色あせた流木。
冷たいけれど、足だけは入りたくなってしまう海。
砂浜の上にちらばった、ほたて、ムール貝などの、可愛い形の貝殻。
作者は子ども時代に、オレゴンの海に毎年夏におばあちゃんと実際に訪れていたそうです。
子ども向けの英語の絵本ではありますが、ちょっとファッション雑誌の旅のページをめくったあとのような読後感。
ふと裏表紙を見ると、学校の子どもたちに向けて、作者のサインが入っていました。
もう絶版になってしまっているようですが、米アマゾンの中古本でインターナショナル発送OKのところから買うという方法もありかもです。