音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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野呂さんソロアルバム Inner Times

INNER TIMES
INNER TIMES
ISSEI NORO INSPIRITS,野呂一生

2週間ほど日本に一時帰国してきました。赤ちゃん連れの初フライト、かなり緊張しましたが、5ヶ月という年齢が一番らくというネットでのリサーチどおり、ほとんど機内で泣くこともなく、結構寝てくれて、まあまあ大丈夫でした。
久しぶりの日本は…ちょうど梅雨で、山火事が起きるほど乾燥したカリフォルニアとは大違い。でも、湿気がなんだかとても懐かしかった。なにより、緑が目にしみました。カリフォルニアにも森はあるんですが、夏場は野原が枯れ草になっちゃって茶色の荒野なんですよね。豊かな水の恵み、スプリンクラーなんかいらない。そのことがとても心休まる気がしました。

赤ちゃん連れの短い期間の帰国でしたので、運転免許の更新やらコンタクトの新調、新しい本のための打ち合わせといったところで精一杯。友達に会ったりコンサートに出かけるのはお預けでした。ちょうど今、スクェアが30周年でツアー中だというのにー! …まあ、かわいい赤ちゃんのためだから、仕方ないですね。

でももちろん、CDはいくつも持ち帰ってきました。
まず今聞いているのが、野呂さんのソロアルバム。カシオペアを活動停止にして1年半、とライナーにあるのを読んで、もうそんなになるんだとため息。
アマゾンのレビューを見て、これまでの野呂さんのソロ作とはちょっと違う力の入ったすごい作品らしい、という予備知識はありましたが、いやはや確かに。

ここ数年のソロアルバムでは、カシオペアではできないこととしてフレットレスギターを使ったメロウなサウンドを前面に出していましたが、カシオペアが活動停止になったこともあるのでしょう、カシオペアっぽい要素も多少は入っている…あんまり超絶技巧はないですけど。

このアルバム、ドラムはカシオペアのときと同じく神保さんで、キーボードとベースが若手の方に変わっているのですね。向谷さんと鳴瀬さんじゃだめなの? と聴きながら思ったりもしましたが。

とにかく伸び伸びとして自然な音なんです。そして、超絶技巧、ユニゾンの類がない。その結果、疾走感、緊張感はあるけれど、何か心臓に悪いような息を呑むスリルのある音楽…ではないですね。明らかに。

いったんカシオペアという枠、大きくなりすぎた? 歴史を持ちすぎた? その枠を離れたところで自由に作るのが、音楽づくりという面ではとってもよかったんだろうなーとか、考えながら聴いてました。繰り返し聴きたくなるいいメロディ、いいアレンジ、いい演奏です。

このアルバムは2月に出ていて、なんと6月末にライブDVDも出たらしいですね! ↓ こっちもチェックしなきゃー。

ISSEI NORO INSPIRITS/REAL TIME
ISSEI NORO INSPIRITS/REAL TIME
ジェネオン エンタテインメント