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音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

セミナースケジュールはこちらです。 山本美芽オフィシャルサイト

ピアノの先生やってます

私の本業はライターですが、日本にいたときも、ご近所の生徒さんを2人ほど教えてました。お子さんと大人の方ひとりずつです。渡米にあたって生徒さんたちとはお別れ。娘を教えるにもまだ3歳じゃね、と思っていました。

それが、アメリカに来て、娘のお友達のお母さんたちに頼まれて、またこちらでも子ども達にピアノを教えることになりました。こちらも人数は日本にいたときとたいして変わりませんが。

こちらにいる日本人のお子さんたちは、みんな、放課後まったく遊ぶヒマがないほど忙しくしています。なぜって、それは、現地の学校の英語の宿題があるから。小学校の英語って難しいです。高学年になったら日本の大学入試
よりも難しいですから。それをやりつつ、日本の勉強もやらなきゃいけない。漢字に算数だけだって大変です。

したがって、冗談抜きに、ピアノなんてやってるヒマはないのです。
それでもどうしても習わせたいということで、私の出番となりました。

そう、日本でも指折りの天才的なピアノの先生、呉暁先生に習った、家で練習しないでレッスンのときだけ弾くレッスン方法です。「4才のリズムとソルフェージュ」と「うたとピアノの絵本1」を使って、リズムうちとドレミのふよみ、それから歌をうたって覚えたものを弾く、この3本立てでやります。

もちろんね、ブルグミュラーとかソナチネぐらいになったら、多少は家で弾いて欲しいですよ。それから、家でもちろん弾かないよりは弾いたほうがいいです。でも弾けなくても別にピアノをやめる必要はないし、練習が家でできなくてもピアノは習える。そうお話したら、お母様たちもお子さんたちも、どれほど喜んでくれたか!

やっぱり私、教えるのは基本的に好きみたいで、レッスンしていて楽しいですね〜。レッスンのときだけしか弾かないわけなんだけど、ちゃんと先に進んでます。

そんな折、あるベテランのピアノの先生からメールをいただきました。
長年バイエルをお使いになっていたのに、私の発言をミクシィで見たのがきっかけで著書を読んでくださり、呉先生のメソッドに切り替える決心をされた、というのです。

ご了解を得たので紹介します。
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私、美芽さんの本を読んで、ずっと考えておりました。
りんごの本と 練習しない本 もちろん夕焼けの本も...

子供にとって、必要なこと

今の子供の必要とする音楽

子供の親が望んでいること

...そして、私が教えるということ

最後以外は、全部「何か」ということはわかっているんですが、
私が教えるということに必要な「枠を外す」ということが
出来るだろうかという不安が、ぬぐえませんでした。”この歳(50)になって”です。


私の友人の一人は、
「子供は練習してこないし、親はバカだし、疲れてしまった。これからは楽しみたい。」

と言って、廃業してしまいました。

正直な話、友人の言ってることは間違ってはいないのです。
しかし、なぜ練習してこないのか? なぜ疲れるのか?
さかのぼって、さかのぼって、何が、どこに原因があるのか。
いえいえ、知っているんです、これだけピアノを教え続けているとわかるんです。

読譜が出来ない

継ぎはぎだらけのカリキュラムでいろいろ工夫してやってきましたが、
ひとりひとり使う本が違って、ソルフェージュの本もカードも
一貫していないのが私のやり方の欠点でした。
また、やり始めたものを、変えるのは相手が受け入れないリスクを考えなくてはいけません。

何よりも、人(私)はなんでも習ったことしか教えられません。
バイエルで育って、バイエルで教えてきた私はどういう風に工夫しても
最終的にはバイエルから離れられない。
それを、変えようと思うには「決意」がいりました。
バイエルにこだわらなくても、読譜が出来ていれば、何の問題も無いとわかりました。

自分のスタイルを崩す勇気が無いだけです。
50年の脳みそは頑固に固まっておりますので...

さて、いつだったか、
ブログで「呉暁先生の教本を使ってレッスンを始めます」と書いていらっしゃいましたね。

スイッチを入れる時だなと思ったのです。
急に全部ではなく、少しずつ入れていくことを工夫して、呉暁さんの教本に切り替えたいと思いました。

http://blog.livedoor.jp/yacchan49/archives/50450648.html
あなたに出会えてよかったと思います。

河野弥生
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このメールで私が一番ううむとうなったのは、

読譜ができていれば何の問題もない。

というところです。

ベテランの先生の結論なだけに、重みがあります。

もちろん英雄ポロネーズに出てくる左手オクターブ連打なんかは別ですけど、実にそれ以外の大半の曲は、読譜ができないから初見で弾けないだけである、と最近強く思います。

もちろんリズム感や音色に対する感性、構成力といった豊かなイメージのインプットをやりつつ、
ソルフェージュを徹底するのが、一番大事で、それだけやっておけば、あとは勝手に本人が弾くんだろうなと改めて思うのです。









練習しないで上達する―導入期のピアノ指導
練習しないで上達する―導入期のピアノ指導
呉 暁, 山本 美芽