調子外れを治す―音楽指導ハンドブック
村尾 忠広
先日は「オンチは楽器が〜」という本をご紹介しました。
自分、または家族が調子はずれなので、わが子の音感はしっかり伸ばしたいという人や、自分が調子はずれなのをなんとかしたい…という人も、まだまだいらっしゃるようです。
音痴を防ぐには要するにどうすればいいのか。
この問題に関しては、「子どものセンスが夕焼けが作る」のなかに、私なりにわかりやすく書きました。
でも、もっと専門的な知識を得たい人には、ここでご紹介する村尾先生の本をおすすめします。
これは音楽の先生向けに、調子はずれの原因、傾向、対策を書いた本です。村尾先生はテレビで音痴関連の話があるとしょっちゅう出演されていて、日本を代表する調子はずれに関する研究者です。
この本で紹介されている治療法としては、
裏声の活用、話し言葉のイントネーションを使う、コンピュータを使ってその人のうたっている音程を視覚的にフィードバックする、調子はずれの音にセラピストがあわせてあげる、
などがあります。
ピアノの先生、幼稚園・保育園・学校の音楽の先生、音楽療法士といった「歌」にかかわる音楽教育関係者ならば必読の基本的な知識が書いてある本です。海外の音楽心理学の論文なども参照されており、学術的な面も入ってきますが、読みやすく工夫されています。
この本、なんと品切れになっているようです。幸いマーケットプレイスには在庫がまだあるようなので、関心のある方は早めに確保されることをおすすめします。