音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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さらば巻きスカート

バレエのレッスン、その後もめげることなく通っています。
が、以前大げさに報告した中級クラス編入はお流れになってしまいました。

どうやらお教室の年度がかわったようで、私以外の生徒さんがほとんどみんな入れ替わっちゃったんです。そして先生がベテランのミス・ジーンから、若くてピチピチのミス・ポリーシャに変わりました。

「中級でもいけるわよ」とミス・ジーンは言ったのに、ミス・ポリーシャは「あなたにはちょっと難しいかもね」。そうそう、人によってコロコロ基準が変わるのがアメリカなんです。入国審査でもらえる滞在許可証の期限だとか、お役所の対応も係の人によってまるで違うので、このぐらいのことではもう驚かなくなりました。

結果として、なぜか毎週初心者とは思えないうまい人が2・3人、ミス・ポリーシャにしごかれる展開に。そこに私が混じっているわけです。

先日は、おそらく、体験レッスンで来た人なのでしょうが、グランバットマンでえいっと足をあげると頭のあたりまで上がってしまうような人と一緒にレッスンしたんです!!! あれだけ足をあげて上体も安定していて、しかも金髪シニヨン、超スリム、8頭身、お化粧バッチリ、の高校生が隣に。迫力ありすぎ。

少々のことでは落ち込まない私ですが、自分とのあまりの違いに、ぼうぜんとして集中力は多少下がっちゃいました。

そんなこともあって、自分に喝をいれるために、バレエを始めて以来、ずっとレオタードの上にはいていた巻きスカートをやめることにしました。日本ではみんながはいていた巻きスカですけど、アメリカでは誰もはいてないんです。とはいえ、巻きスカはおなかまわりを隠す最後の砦でした。ものすごい勇気がいりました。

でもいいや!! と、巻きスカなしで、レオタードだけで、レッスンに参加してみたのです。

すると、先生から「おなか出さない」とか、グランバットマンで足を横にあげるときに、上体が足につられて、おしりが上のほうにあがっちゃっている(おしりも上体も不動なのが理想)…等々、ガンガン注意をいただきました。やっぱり、スカートをはいていないと、見やすいのでしょう。

立ったときにお腹を出さず、胸を高くしなさい、とは以前からいわれていましたが、レオタード一丁になると、できてない場合のみっともなさが倍増です。つら〜い、と思いましたが、なぜか、このつらさが、なつかしく感じました。

そう、ライターの仕事をしながら取材やインタビューなど、さまざまな場面で「どうしよう」「がんばらなくちゃ」というプレッシャー(?)にたたされたときの気持ちに似ているんです。

まあ、巻きスカがないぐらい、取材のことを思えばどうってことないよなあ…。というわけで、2・3回したら、慣れてしまいました。

しかし、日本人の大人がティーンエイジャーに混じっているのは目立つようです。娘と公園に行ってぶらんこを押していたところ、高校生の女の子が「ねえ、バレエ教室にいたわよね? きのう見たわよ」と声をかけてくれました。げげっ・・・。見なくていいよう(涙)。