音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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語りあえる人はパソコンの向こうにしかいない

青木智仁さんのお通夜とお葬式が終わったそうです。
参列した某誌の編集さんが、「安らかなお顔でした」とメールをくださって、はじめて、少し、なくなられたのだということが現実っぽくなってきました。

いまアメリカで過ごす私のまわりに、「青木さん」といってわかる人は誰もいません。夫は角松さんのことなら知っているけど、私にとって青木さんという音楽家がどんな存在だったか、まではわからない。ましてや娘にはわからないし、(彼女が知っているフュージョン・ミュージシャンはのりんぼとじんぼんぼと和泉宏隆さんのみ)、ママ友にも、もちろんわかってもらえない。ご近所のアメリカ人も、青木さんを知らない。仕方のないことなのです。でも、誰か気持ちがわかる人と一緒に、「どうしてだろうね」って話したい。

私は私の日常を、果たすべき役割を淡々とこなしていかなければならない。
喪失にひたる時間といえば、パソコンの前に向かっているときだけ。

邁進していける日常があるのは、幸いなことです。

でも、自分にとってものすごく大事な音楽について、語れる人が、ほんとうにまわりに誰もいないのだ、と改めて思いました。

もちろん日本にいたときだって、ご近所やママ友に、フュージョンを聴く人なんていなかったので、ネット以外のリアルなつきあいといえば、それこそインタビューでアーティストにお会いするか、ライブに行ったときに仕事関係の方々やライブ友達とお話しする程度だったんですけれど。

だから、どんなに眠くてもパソコンの前に座っちゃうんだな、私は・・・。