ようやく過去形として客観的に語れるようになってきたので、なぜバレエを始めたのか、少し書いてみます。
一日中パソコンの前に座って原稿を書く仕事柄、20代の終わりから腰痛と肩こりに悩んでいました。
そして出産後、娘を長時間抱っこすることになり、どうしようもなく腰と背中が痛くなってしまいました。毎日何をしていても痛いのです。
娘を保育園に預けて、さあ原稿をかくぞと思ったものの、背中が痛くて1時間と座っていられないのです。じっとしているだけで、筋肉の芯からじんじんと痛みが沸いてきます。背骨の両脇に上下に走っている「起立筋」をおさえてみると、筋肉とは思えないほどこわばり、硬直しきっています。
どうしようもなくて、30分3000円でマッサージを受けに行くと、その日はずいぶんと楽になりました。
しかし翌日になるとまた痛みがぶりかえします。
そんなに毎日通えないと思って我慢していましたが、どうしようもないと思い、3日間続けてマッサージに通ってみました。ずいぶん体が軽くなりましたが、いくらなんでも、それ以上通う余裕はありません。
困ったなと思っていたら、そのマッサージ院には、本院として保険のきく接骨院があって、そこでは840円で15分マッサージをしてもらえて、プラス電気治療がしてもらえるというのです。
ありがたいことだと思い、私はそこに、月曜から金曜まで、毎日欠かさず通い始めました。毎日行く時間を捻出するのには一苦労でしたが、とにかく、痛くてどうしようもないので、接骨院に行く時間を確保するために、仕事も家事も段取りを考えに考え抜いて、必死になりました。
背中をほぐすためには足からほぐさないといけない、というのがそこの接骨院の持論でした。まずは背中を軽く伸ばしてから、太ももはぐいぐい押し、ふくらはぎはツボを指で押し、足の裏、足の指とほぐしてもらいます。ご、極楽・・・。それからついに、本丸といいますか、背中の痛くてたまらない場所をほぐしてもらいます。それから肩や肩甲骨、腕、首も。
マッサージが終わったときは、体に羽がはえたように軽く、私ってこんなに元気だったんだ!!!! と、走り出したいような気持ちにります。
とにかく毎日毎日、必ず接骨院に行くのが日課でした。家事に仕事に育児と、全力疾走の日々でしたが、接骨院に行ってごろ〜んと横になっている間だけは、すべての責任を忘れてぼーっとしていられました。