音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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なぜわれわれはハイフィンガーをやらされたのか

そもそもシュトゥットガルト音楽院がどうのこうのと考え始めたのは、私を含め、多くの日本のピアノ学習者がハイフィンガーをやらされ、それによって多大な利益を得つつも弊害を受けたと事実があり、それについて「なんでなの?」と、気持ち悪くてしょうがない、ということが発端でした。

かなりあれこれ調べて、日本では明治時代に、全員の先生ではありませんが、指導力のある立場にある人がハイフィンガーを推奨していたことまでは確かです。

でも、明治時代に日本でピアノを教えていたのは、ヨーロッパまたはアメリカに留学した人か、外国人教師のどっちかが大部分です。どっちにしろ、当時のヨーロッパからアメリカからハイフィンガーを持ち込んだのではないかと考えられます。

ですが、ヨーロッパ=ハイフィンガー というイメージってあまりないと思うんです。ヨーロッパはいいタッチで、日本だけがハイフィンガーでダメダメ、のような図式がどこか私の中にありました。

でも、ハイフィンガーの元は欧米にあったんですね。

それがアメリカなのか、ドイツなのか?
ドイツでも、シュトゥットガルト音楽院についての記述はみつけましたが、ベルリンのホッホシューレでハイフィンガーが盛んだったのかどうか全然わかりません。