音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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映画「スウィングガールズ」のテレビ放映

 先週の土曜日、映画「スウィングガールズ」がテレビで放映されました。
 私は映画館でも観ていたので2回目でした(BBSで「観るべし!」と教えて
くださった山岡さん、その節はありがとうございました)。
 いろいろ再発見があって面白かったです。

 スウィングガールズの面白いところは、「ジャズを演奏する」という敷居
の高い行為に対して、「〜だからできない」という言い訳を徹底的になくし
ている点にあると思います。

 都会でないとできない? → 東北のいわゆる「田舎」が舞台。
 知的でないとできない? →勉強嫌いそうな女の子たちが主人公。
 お金がないとできない? →バイトして中古の楽器を買う、または
              ブランド物バッグを売ったお金で楽器を買う。

 レッスンに通えないからできない? →友達や学校の先生に習う。
 練習場所がないからできない? →川原や野原で練習。
 人前で演奏するチャンスがない? →スーパーの駐車場で演奏。
 ステージ衣装がない? → 自分たちで縫う。

 うー、私も過去にいろいろ工夫はしてきましたが、スウィングガールズ
はちょっとかなわないかもしれない(笑)。彼女たちが見事かつ楽しそうに
ステージで演奏する姿は、「私たちにもできたんだから、あなたにもできる
わよ。やる気さえあればね」という説得力があります。
 

 それから、今回改めて驚いたのが、楽器を手にしたばかりのスウィングガ
ールズが、あまりにも下手だったこと。あれだけ情けない音でも、めげずに
練習を続けられるかどうかが分かれ道になるのでしょう。あの状態から、ホ
ールのお客さんたちを踊らせるまでに成長したんだから、いやたいしたもの
です、ホントに。
やっぱりDVD買っちゃおうかなあ…ちょっと悩んでます(笑)。

 ピアノを買わずにお子さんをレッスンに来させて、自分はブランド物バッ
グを持っているような親御さんにも、是非観てもらいたい映画です。

 ブランド物バッグが悪者だというわけでは決してありません。私もコーチの
バッグとか大好きで持ってます。でも、1曲でも何か素敵に演奏できれば、ど
んなバッグや衣装もかなわないほど、その人は輝いて見えます。そう考えると、
中古の楽器ぐらいなら、問題なく安い!! と思うのです。