音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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もうすぐ完成!

ウィンドウズの再インストールやら、パソコンの不具合に追われる毎日でしたが、その合間をぬって、やっとチェルニーの本ができあがってきました。編集部に最終チェックをしてもらい、合格が出れば、取材協力をいただいた方々に原稿を送って確認してもらいます。これが数十人分あるのでちょっと大変ですが、まあ、1週間ぐらいがんばれば終わるかな? それからあとは、細かい手直しをすれば、一応できあがり。・・・の予定なんだけど、うまくいくといいなあ。

ようやくゴールが見えてきて、は〜と脱力しつつも、次の企画を練っています。先日、某出版社に行き、企画をあれこれ見てもらいまして、「音楽家とルックス」は面白そうだという話に。1年前ぐらいから、書けないかな〜とあたためていながら、だんだんと膨らんできたところなので、次回作はこれでいってみようかな〜とか、あれこれ思案をめぐらせています。

昨日は河島みどり「リヒテルと私」を読んでいたのですが、リヒテルって・・・引き締まった巨体に繊細で気難しそうなイメージで、近寄りがたいオーラを出しているように思っていましたが、かなりお茶目で俗世間のことに興味がない人で、かわいらしい一面を持っていたんだなぁと微笑ましくなりました。彼のCDを聴くと、とにかく集中力と迫力に「すごい」「すごすぎる」と圧倒されてボーゼンとなってしまいます。ショパンエチュードなんか弾いても、「なんじゃこのスピードは」とこちらの度肝を抜き、しかもすべての音がいちいちきれいに、力強く鳴っていて、ミスらしいミスもなく、何か彼の内側でメラメラ燃えている何かが宿っているような演奏なんです。あのカリスマ性というか巨匠としての凄みと、巨人といいたくなるような外見と、素顔や内面のギャップがなんとも魅力的。そうそう、なんでギャップがあると魅力的なんでしょうね。そうだ、リヒテル自身が言っていました。演奏で大事なのは「意外性」だと。予想通りの演奏をしてしまったら、どんなに上手でも面白くない。内面と外見のギャップは、意外性を生み、組み合わせがキャラクターとなって魅力となるのかもしれないな。よっしゃ、その路線で進めてみよう。