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音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

セミナースケジュールはこちらです。 山本美芽オフィシャルサイト

電話代が減ったわけ

 「チェルニーを最小限ですませる方法」・・・かなりできあがってきました。本文は最後まで行き着いて、毎日各章で変なところがないか、チェックして文献探して書き直して・・・4月中はずっとそんな感じでした。
 ここまでくると、やっと「私はこういうのが書きたくてこの本の企画をたてたんだよなあ」としみじみするような箇所があちこちに出てきて、感慨深いものがあります。音楽とは遊びである、楽しいときに分泌されるホルモンとは、ピアノを勉強にしている圧力、短時間であっという間に上達する人は何が違うのか、音楽的判断力とは何か、反復練習の限界とは、日本的な「型」の思想がゆがんだ形でスライドすると・・・。本編を整理整頓して、5月からは追加取材、ピアニストのコメント部分は本人との確認作業に入れそうです。
 追加取材では、外国のチェルニー使用状況について、もう一度調べるわけなのですが、これって一筋縄ではいかない・・・。日本でもそうですが、先生と生徒の数だけ具体例があるわけなんです。フランスではだいたいこう、ドイツではだいたいこんな感じ・・・というのが非常に難しい。なんとか大まかな傾向をつかむのが目標なんですが、あまりにてんでんばらばらだったら、どうやって書いたらいいんだろう。もし日記をごらんになっていて、外国でのピアノレッスンにお詳しい方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報ください。
 それにしても、この半年間、ほとんど家にこもってこの本をまとめていたわけで、まったく地味な毎日でありました。ノンフィクションは資料を読み込むのと現場に徹底的に出る、この2本立てでつくっていくわけですが、不器用な私は両方をいっぺんにできないのです。そのため、今は資料に浸かって執筆する時期と決めたわけなのです。
 取材に出ないと電車代がいらない、飲食費や洋服代も節約できる・・・おそろしいことに、電話代まで減りました。どこからも電話がない日が結構あるのです。
 そのかわりに、一日一冊は何かを読破していたもので、本代がすごいことになっている。図書館もかなり使ったし、たいして使えないと判明した本はさっさと売ってしまったのですが、それでもダンボール4箱ぐらいの本が机のまわりに散らばっている・・・。
 なにより、元来しゃべり好きな性格の私が、人と会わず黙ってパソコンと書籍に向かい合っていることがなによりも孤独でしんどいことなのです。落ち着いてものを考えて、それをまとめて記述することも、それはそれでエキサイティングな作業なのですが・・・あ〜人と思いっきりしゃべりまくりたい、と時々痛切に思います。そろそろこの生活も限界かもしれない。