音楽センスを伸ばしたい!

音楽ライター山本美芽による、ピアノレッスンに関する取材日記です。

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上野で芸術の秋!

東京文化会館で中井正子先生のリサイタルがあったので行ってきました。
スクリャービンラヴェルの「鏡」が演奏曲目でした。

中井先生はフランスものに特に定評があるのですが、この日の「鏡」は
とても素敵でした。
なかでも、すごくリズミカルに跳ねる「道化師の朝の歌」を聴いていると
つい、からだでリズムをとってしまいそうになって・・・いけない、ここは
東京文化会館の小ホールで、ライヴハウスじゃないのよー!!!!!

リサイタル前に時間がとれたので、東京文化会館のそばで
いまたくさん開かれている美術展にも寄ってきました。
昨日やっているのはピカソ展だけだったので、ピカソを見ることに。
http://www.picasso.jp/index.html
中に入ってみると、油絵よりも「下書き」的なデッサンや習作ばかりが
ほとんどの内容でした。カラフルな色づかいが見たかった私としては
ちょっと残念でしたが、10代なかばの頃の石膏像のスケッチなんかの
リアリティには圧倒されます。ほんとに写実的な腕も凄かった人なんだなあ。

帰りにミュージアムショップで、ピカソをめぐる女性たちに関する本を
買って読んでみました。
ピカソは、モデルとなる女性たちと次々に関係を持った画家です。
60代のときに20歳ぐらいの美少女を「僕のモデルにならないか」と
ナンパした、という話を最近テレビで見てびっくりしたのですが、
その本を読む限り、描くことと愛することを
切り離せない体質だった人だったとも受け取れました。

そういう画家の奥さんになってしまった人は、気苦労が多そうだなあ。
最初の奥さんはロシア人の貴族の令嬢のバレリーナ
だったそうですが、ピカソが次々に女性遍歴を重ねて、よそに
お子さんができても、死ぬまで離婚を認めなかったんだそうです。

それにしても、展示されていたピカソ自身の自画像やら写真を
見る限り、ピカソは思わずハッとするようないい男だったようで、
こうした逸話にも、いかにも真実味が感じられました。