実は最近気になるのが、学校で始まった「総合学習」について批判的な
論調がますます高まっていることです。
私が「りんごは赤じゃない」のなかで描いた太田先生の教育は、
総合学習の「さきがけ」そのものなので、なんとなく、自分が批判されているような気がしてしまって(苦笑)。
学力崩壊を懸念する人の書いたものを読むと、「それも確かに」と
うなずくところはあります。
みんながみんな、私が取材した太田先生のような
超実力派のカリスマ教師なわけじゃないから、
良質な「総合学習」の授業がなかなか行われない事情もよくわかる。
でもそこで「AかBか」という二者択一じゃなくて、「AもBも」両立できるように工夫するのが、人間の知恵のみせどころではないのかなあ。
家庭か仕事か。時間かお金か。物質的な豊かさと、心の豊かさ。…どっちか、じゃなくて、どっちもバランスよく手に入れるのが幸せなことだと私は思います。
同じように、基礎学力と、総合学習的な生きる力・考える力をバランスよく手に入れること…知恵を絞れば、不可能じゃないと思うんだけど。
そんなこといって、具体策は、私にもわかりませんが…
ひとつよさそうだと思っているのは、「20代の若い先生」を少しでも多く採用して、その人たちに新しい教育をやってもらうこと。
なんて、文章で書くのは、ホントに簡単ですね〜(苦笑)。
しかし、次の本の文章を書くのは、簡単じゃありません(爆)。
現場で格闘なさっている先生方に負けないように、私も原稿と
格闘することにします。